ロック・メタル

パンクロック

Punk Rock

アメリカ合衆国 / 北米 · 1974年〜

1970年代半ばに成立した、シンプル・高速・反抗的な姿勢のロック。

どんな音か

BPM 150〜200の高速、ギター3コードと8ビートを軸にした、3分以下の楽曲が定型。歌は怒り、皮肉、退屈、政治批判、絶望をストレートに叫ぶ。テクニックよりも「衝動」を重視するのが流儀で、楽器が下手でもバンドを組めるという思想がジャンルの核。録音は意図的にローファイで、オーバーダブを最小限にする。歌詞は内省より外向き、社会・政治・既成権威への怒りを直接ぶつける。

生まれた背景

1974〜77年、ニューヨーク(CBGB)とイギリスロンドン(100 Club、Roxy)で同時多発的に発生。アメリカ合衆国ではRamones、Television、Patti Smith、Talking Heads、イギリスではSex Pistols、The Clash、The Damned、Buzzcocks。Sex Pistols『God Save the Queen』(1977)が女王戴冠25周年に重なって発売された事件で、パンクはイギリスの社会問題そのものになった。1980年代以降、アメリカ合衆国ハードコア・パンク(Bad Brains、Black Flag、Minor Threat)、イギリスオイ・パンク、ポジティヴ・パンクと細分化。1990年代のGreen Day、Offspring、Blink-182がアメリカ合衆国西海岸スカポップ・パンクで世界化。

聴きどころ

曲の短さと、その中での起承転結(イントロ4小節、Aメロ8小節、サビ8小節、繰り返し、終わり)。歌詞の刺々しさ。ギターは歪んでいるが、案外コードはシンプル。ライブで観ると、モッシュ、ピット、ステージダイブ、観客と演奏者の距離の近さがそのまま音楽の構成要素。

代表アーティスト

  • Ramonesアメリカ合衆国 · 1974年〜1996
  • Sex Pistolsイギリス · 1975年〜1978
  • The Clashイギリス · 1976年〜1986

代表曲

日本との関係

1970年代末、ザ・スターリン、INU、フリクション、PHEW、JAGATARAらが日本のパンクの祖。1980年代にBLUE HEARTS、有頂天、ニューエスト・モデル、THE WILLARDが世代的存在。1990年代以降のHi-STANDARD、ELLEGARDEN、ASIAN KUNG-FU GENERATION、Mongol800、SHISHAMOまで「日本のメロコア/青春パンク」と呼ばれる系譜は深い。

初めて聴くなら

1曲だけ聴くなら、Ramones『Blitzkrieg Bop』(1976)。「Hey ho, let's go!」のシンプルさで「パンクとは」が分かる。イギリスなら、Sex Pistols『Anarchy in the U.K.』(1976)。日本なら、BLUE HEARTS『リンダリンダ』(1987)、ザ・スターリン『虫』。

豆知識

「Punk」はもとは英語で「役立たず」「ちんぴら」「無価値な人間」を指す軽蔑語。1970年代の若者が、社会から「punk」と呼ばれることを逆手に取って自分たちの音楽の名前に転用した。ニューヨークのCBGB(カントリー, ブルーグラス, ブルース)は名前のとおりカントリーブルーグラスを演奏する店として開業したが、パンクの聖地として歴史に残った。

影響・派生で結ばれたジャンル

パンクロックを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

パンクロック の系譜全体図(多段)を見る

同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

アメリカ合衆国 · 1974年前後 (±25年)

ジャンル一覧へ戻る