アメリカ合衆国
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北米
2026年前半の米Billboard Hot 100は、「カントリーの逆襲」とも呼べる展開になった。ストリーミングで他のカントリー勢を大きく引き離すMorgan Wallenが王座に返り咲き、その後ろからElla Langley(Riley Greenとのデュエット「you look like you love me」でブレイクした新世代の女性シンガー)のような新顔が続々と上位に食い込んでいる。一方でラテン勢の存在感も決定的だ。プエルトリコのBad Bunny、そしてアメリカ合衆国のレヒオナル・メヒカーノ市場を牽引するPeso Pluma。彼らはもはや一時的な越境ヒットではなく、メインストリームの中心を張るヘッドライナーになった。チャート上位の国際化が、従来型の英語ポップ(王道ポップ)の足場を確実に狭めつつある。
自国アーティストの人気曲
- Choosin' Texas / テキサスを選んで — Ella Langley · 2026
Billboard Hot 100で9週連続首位、2026年最長首位曲。アラバマ出身のElla Langleyが「ナッシュビルじゃなくテキサスを選ぶわ」と独立精神を歌う。
I'm choosin' Texas over you私は君よりテキサスを選ぶの。
- The Fate of Ophelia — Taylor Swift · 2026
Taylor Swiftの新曲。シェイクスピア『ハムレット』のオフィーリアを語り手にした、運命と自己決定をめぐるバラード。
海外アーティストの人気曲
豪Tame Impalaと韓BLACKPINK JENNIEのコラボ「Dracula」のJENNIE Remix。Hot 100トップ10入り。
アルバム『Debí Tirar Más Fotos』からの楽曲。2026 Grammy Album of the Year受賞アルバム。
世代・地域・経済による違い
南部・中部ではカントリーとR&B/ヒップホップが圧倒的に強く、海岸部の都市ではラテン音楽(Bad Bunny、Peso Pluma)が急成長している。つまり、何を聴くかが世代と人種でくっきり割れている。Z世代の女性はTaylor SwiftやSabrina Carpenterを好み、男性は新世代カントリーと、トップスターより一段下の中堅ヒップホップに二分される。黒人コミュニティはR&Bを軸にアフロビーツへ関心を広げ、ヒスパニック層はレゲトンと、レヒオナル・メヒカーノ(コリードやバンダなどメキシコの伝統に根ざした大衆音楽の総称)が中心だ。2026年最大の見どころは、どの層も縮まず同時に拡大していること。その結果、従来型の英語ポップはかつてないほど混み合った場所での勝負を強いられている。
