ブルース・カントリー

ブルーグラス

Bluegrass

アメリカ合衆国 / 北米 · 1945年〜

1940年代に米国アパラチア地方で成立した、超絶技巧の弦楽器アンサンブルを特徴とする音楽。

どんな音か

ブルースカントリーから派生した米国南部のアコースティック音楽。BPMは120〜180のかなり高速。マンドリン、5弦バンジョー、フィドル、ギター、ウッドベース、ドブロ(リゾネーター・ギター)の編成で、電気楽器を使わないのが原則。歌は男性リード+ハイ・テナーのハーモニーが特徴。即興ソロが順番に回る、ジャズに近い演奏形態。歌詞は山間部の暮らし、信仰、別れ、列車。アンドラの硬い高音部の歌い回しは「Lonesome Sound」と呼ばれる。

生まれた背景

1939年、ケンタッキー州出身のビル・モンロー(マンドリン奏者)がBlue Grass Boysを結成し、伝統音楽(オールド・タイム)を高速化・即興化した。1945年にアール・スクラッグスが3本指奏法のバンジョーで参加して以降、現在に至る「ブルーグラス」の基本編成が確定した。1950〜60年代に、コーエン兄弟映画『オー・ブラザー!』(2000)サウンドトラックを通じて2000年代にも大規模な再ブームが起きた。アリソン・クラウス、Ricky Skaggs、Béla Fleck、Punch Brothersらが現代の代表。

聴きどころ

5弦バンジョーの3本指奏法(フィンガーピッキング)、マンドリンのトレモロ、フィドルの伸びる長音、ハイ・テナー・ハーモニーの「ハイ・ロンサム・サウンド」。各楽器が順番にソロを取る、ジャズに近い回しを意識すると面白さが増える。

音楽的特徴

楽器バンジョー、フィドル、マンドリン、アコギ、ベース

代表アーティスト

  • Bill Monroeアメリカ合衆国 · 1938年〜1996
  • Earl Scruggsアメリカ合衆国 · 1939年〜2012
  • Alison Kraussアメリカ合衆国 · 1985年〜

代表曲

日本との関係

1960年代から日本ブルーグラス・コミュニティは存在し、東京の渋谷・吉祥寺・国立に常設のブルーグラス・バーがいくつかある。ブルーグラス 45、ナターシャー・セブン(高石ともや)が日本独自のブルーグラス・シーンを牽引した。井上陽水『傘がない』もブルーグラス的なフィンガーピッキングが下敷きにある。

初めて聴くなら

1曲だけ聴くなら、Bill Monroe & His Blue Grass Boys『Blue Moon of Kentucky』(1947)。アール・スクラッグスのバンジョーを聴くなら、Lester Flatt & Earl Scruggs『Foggy Mountain Breakdown』。21世紀のブルーグラスなら、Alison Krauss & Union Station『New Favorite』(2001)。

豆知識

ブルーグラス」はビル・モンローのバンド名「Blue Grass Boys」(出身州ケンタッキーの愛称「Blue Grass State」から)が由来。つまりジャンル名そのものがバンド名から来ている、珍しい例。

影響・派生で結ばれたジャンル

ブルーグラスを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

アメリカ合衆国 · 1945年前後 (±25年)

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