ロック・メタル

ニューウェーブ

New Wave

イギリス / 西ヨーロッパ · 1977年〜

1970年代末〜80年代のイギリス・米国で隆盛した、シンセを取り込んだポップ寄りのPunk派生。

どんな音か

1970年代末〜80年代初頭の英米欧で、パンクの後を継ぐ形で生まれたポップ寄りロック。BPM 110〜140。シンセサイザー(初期はProphet-5、後にYamaha DX7)、ドラムマシン、エレキギター、エレキベース。ギターはパンクのような歪みではなく、コーラスやディレイをかけた清涼な音色。ヴォーカルは語りに近いフラットなトーン。歌詞はファッション、ロマンチック、未来主義、皮肉、距離感のある観察者視点。映像(MV)が音楽と等価値で扱われた最初のジャンル。

生まれた背景

1976〜78年のイギリスアメリカ合衆国。パンクの「3コードと衝動」だけでは長く続けられないと感じたミュージシャンたちが、シンセサイザーとプロダクションの実験性を加えた。イギリスでTalking Heads(アメリカ合衆国だがイギリスでブレイク)、Blondie、Devo、The Cars、Elvis Costello、XTC、後にDuran Duran、Spandau Ballet、A-ha、Tears for Fears、Eurythmicsへ。アメリカ合衆国MTV(1981年開局)が「映像のあるバンド」を優先放送した結果、ニューウェーブが1980年代前半のグローバル主流になった。

聴きどころ

シンセサイザーのプリセット音色。Yamaha DX7の「エレピ系」音色が1985〜87年頃の楽曲のほぼすべてに使われている。ドラムマシン(LinnDrum、Oberheim DMX)の硬質なスネア。コーラスをかけたエレキギターのきらきらした音色。MV付きで観るとファッションも音楽の一部であることが分かる。

代表アーティスト

  • Blondieアメリカ合衆国 · 1974年〜
  • Talking Headsアメリカ合衆国 · 1975年〜1991
  • The Policeイギリス · 1977年〜1986
  • Depeche Modeイギリス · 1980年〜

代表曲

日本との関係

1980年代前半の日本テクノ・ニューウェーブ・シーン(YMO、プラスティックス、ヒカシュー、P-Model、ジューシィ・フルーツ)はニューウェーブと並行発生・相互参照した。1980年代の日本のCM、ドラマ、アイドルポップにもニューウェーブの音色は完全に浸透している(中森明菜『DESIRE』、松田聖子『SWEET MEMORIES』、吉川晃司、TM NETWORKなど)。

初めて聴くなら

1曲だけなら、The Cars『Just What I Needed』(1978)。アルバムなら、Talking Heads『Remain in Light』(1980)。シンセ・ニューウェーブなら、Eurythmics『Sweet Dreams (Are Made of This)』(1983)。日本のものなら、YMO『SOLID STATE SURVIVOR』(1979)。

豆知識

ニューウェーブ」という言葉、もとは1950年代末のフランス映画運動「ヌーヴェルヴァーグ(Nouvelle Vague)」の英訳。1976年頃にロンドンの音楽プレスが、パンクの粗野さを嫌う洗練された若者ロックに転用したのが始まり。MTVの開局第1弾で放送されたのは、The Buggles『Video Killed the Radio Star』(1979)というニューウェーブの曲だった。

影響・派生で結ばれたジャンル

ニューウェーブを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

イギリス · 1977年前後 (±25年)

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