スラッジ・メタル
1980年代末ニューオーリンズで成立した、Doom Metal と Hardcore Punk を結合した重厚で攻撃的なメタル。
どんな音か
生まれた背景
聴きどころ
「Sister Fucker — Eyehategod (1993)」では曲が始まった瞬間の音の圧力に注目する。音量を上げる必要はない。音が「重い」のは音量ではなくテンポと音程の低さから来ている。「All I Had (I Gave) — Crowbar (1993)」はスラッジにしては旋律的で、苦さの中に引力がある。「Through Silver in Blood — Neurosis (1996)」は長尺で、音が展開する中でどこで圧力が変化するかを追うと構成の複雑さが見えてくる。
発展
1990年代に米南部全般に拡散、2000年代以降Mastodon・Baronessらが Progressive Sludge へ展開、Post-Metal とも近接した。
出来事
- 1990: Eyehategod『In the Name of Suffering』 / 1993: Crowbar『Crowbar』
派生・影響
Doom、Stoner、Post-Metal、Hardcore Punk。
音楽的特徴
楽器歪みギター、ベース、ドラム、シャウト声
リズム中遅、ヘヴィリフ、ハードコア・ブレイク
代表アーティスト
- Neurosis
- Eyehategod
- Crowbar
代表曲
- All I Had (I Gave) — Crowbar (1993)
- Through Silver in Blood — Neurosis (1996)
- Dixie Whiskey — Eyehategod (2000)
Sister Fucker — Eyehategod (1993)
Sister Fucker (Part 1) — Eyehategod (1993)
日本との関係
初めて聴くなら
「All I Had (I Gave) — Crowbar (1993)」から入るとハードルが低い。旋律の輪郭があるため、「音が重い」という特徴を感じながらも曲として追いやすい。次にアイヘイトゴッドで、旋律の輪郭が溶けた世界へ進む。
豆知識
「スラッジ」という言葉は「泥」「汚泥」を意味し、音楽の粘度と重さをそのまま形容している。ニューオーリンズのシーンは2005年のハリケーン・カトリーナで壊滅的打撃を受け、多くのミュージシャンが市外に退避した。アイヘイトゴッドのマイク・ウィリアムズはカトリーナ後のインタビューで「音楽よりも現実の方が重かった」と語っている。
影響・派生で結ばれたジャンル
同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル
- ロック・メタルグランジ
- ロック・メタルインダストリアル・ロック
- ロック・メタルパワーヴァイオレンス
- ロック・メタルポスト・ハードコア
- ロック・メタルスロウコア
- ロック・メタルストーナー・メタル
- ロック・メタルブルータル・デスメタル
- ヒップホップ・R&BコンテンポラリーR&B
