ベッドルーム・ポップ
2010年代後半、自宅録音でBandcamp/SoundCloudに直接公開する若年層プロデューサーが定式化したインディポップ潮流。
どんな音か
生まれた背景
2010年代後半、SoundCloud、Bandcamp、Spotifyなどの配信プラットフォームの普及で、メジャーレーベルを介さずに自宅録音した楽曲を世界中に発信できる環境が整った。Clairo『Pretty Girl』(2017、当時18歳の自宅録音曲)、Cuco、Beabadoobee、boy pablo、Mac DeMarco(やや先行)、Rex Orange Countyなどが代表。アジア(日本のCarry Sandstone、Tempalay、韓国のWonstein、英中華系のRina Sawayama一部)、欧州、アメリカ合衆国、各地で並行発生した。Lo-Fi Hip-Hopとも親和性があり、若い世代の音楽消費の中心ジャンルの一つ。
聴きどころ
DIY感: メジャー・レーベルの磨き上げられたプロダクションと違う、自宅の寝室の親密さ。エレキギターのクリーンなコード、シンセの素朴な音色、ドラムマシンのシンプルなパターン。歌い手の声が、聴き手の隣に座っているような距離感。
発展
2017年Clairo『Pretty Girl』のYouTubeバイラルが象徴的事件。後にHyperpop、Hyperpop adjacentとも交差した。
出来事
- 2014: Mac DeMarco『Salad Days』 / 2017: Clairo『Pretty Girl』バイラル / 2019: Beabadoobee『Loveworm』
派生・影響
Indie Pop、Lo-fi、Dream Pop、Hyperpop。
音楽的特徴
楽器DAW、ギター、シンセ、声、自宅マイク
リズム可変、ローファイ録音、リラックスしたグルーヴ
代表アーティスト
- Mac DeMarco
- Clairo
- boy pablo
- Beabadoobee
代表曲
- Salad Days — Mac DeMarco (2014)
- Coffee — Beabadoobee (2017)
- Everytime — boy pablo (2017)
- Pretty Girl — Clairo (2017)
- Sofia — Clairo (2019)
日本との関係
日本のベッドルーム・ポップ・シーンは2010年代後半以降に急速に拡大。Tempalay、yonawo、Lamp、cero、SIRUP、Vaundy、PEOPLE 1、AAAMYYY、Wonk、Mei Eharaなど。海外で日本のシティポップやJazzを取り入れたベッドルーム・ポップ作家(アメリカ合衆国の優里、海外ヴェイパーウェイヴ/フューチャー・ファンク周辺)も多い。
初めて聴くなら
1曲だけ聴くなら、Clairo『Pretty Girl』(2017)。ベッドルーム・ポップのバイラルなった代表曲。Cuco『Lo Que Siento』(2017)、boy pablo『Everytime』(2017)、Beabadoobee『Coffee』(2017)。日本人なら、Tempalay『あびばのチカ』(2018)。
豆知識
Clairo(本名Claire Cottrill)は2017年8月にYouTubeに投稿した自撮り動画『Pretty Girl』が瞬時に1億回再生を超える大ヒット、当時18歳の高校生だった。彼女の父親が音楽業界の有力者だったことが後に話題になった(「ベッドルーム・ポップは草の根なのか」議論)。boy pablo(ノルウェー)は当時17歳、自宅で録音した『Everytime』が世界的に広まった。
