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韓国のMelonトップ10はほぼ100%が国内アーティストだ。洋楽が一定の割合を占める日本やグローバル市場とは対照的で、これほど自国の曲で埋め尽くされる市場は珍しい。そのチャートを驚かせるのは、世代交代の速さだ。K-popは数年でまるごと一世代が入れ替わる。いま主力の第4世代(NewJeans、IVEら)に対し、2025年デビューのKiiiKiiiらはもう「第5世代」と呼ばれ始めている。世代区分はあくまで後付けの目安にすぎない。とはいえ、わずか数年で一世代が入れ替わってしまうほど、K-popの新陳代謝は速い――他のポップシーンには見られない速さだ。しかも、上の世代が退場するわけではない。第3世代のBLACKPINKもBTSも2026年初頭にフルグループで復帰し(それぞれ2月のミニアルバム『Deadline』、3月のフルアルバム『ARIRANG』)、各メンバーのソロ活動を経て、再びグループに帰ってきた。新旧が同じチャートでひしめき合う。さらに奇妙な逆流も起きている。数年前のものから20年近く前のものまで、古い曲が配信で掘り起こされ、最新曲と肩を並べてチャート上位に返り咲く――いわば「再浮上」現象だ。短尺動画で一節がバズれば一夜で再生数が跳ね上がる時代になり、リリース時期の優劣は消えた。20年前の曲も、検索ひとつで最新曲とまったく同じ土俵に並ぶ。K-popに限らず、ドラマのサウンドトラックやインディーのバラードがSNSをきっかけに息を吹き返している。

自国アーティストの人気曲

海外アーティストの人気曲

  • APT.ROSÉ & Bruno Mars (韓国 / 米国) · 2024

    BLACKPINKのROSÉとアメリカ合衆国のBruno Mars。国内勢のグローバル進出曲として「逆輸入的ヒット」。

    韓国チャートに「米国産」として混入する稀有な例。
  • EspressoSabrina Carpenter (米国) · 2024

    2024〜25年の世界的ヒット曲。エスプレッソのように相手を目覚めさせる自分、というメタファー。

  • Tití Me Preguntó おばちゃんが聞くんだBad Bunny (プエルトリコ) · 2022

    おばさん(tía)が「いつ結婚するの?」と聞いてくる ── ラテン文化圏共通の家族トピックを軽妙に歌う。韓国のZ世代にラテン音楽が浸透した象徴的1曲。

世代・地域・経済による違い

10〜20代の女性は、自信に満ちた強い女性像を前面に押し出すNewJeansやIVEのような「ガールクラッシュ」系を好み、男性はZICOやBIGBANGに代表されるヒップホップやR&Bを聴く。30代以上にはバラード(IU、ソン・シギョン)が引き続き強い。ソウルではJ-popや洋楽も浸透しているが、地方では国民的歌謡のトロット(チャン・ユンジョンら)が中高年層に根強い。世界を沸かせるK-popの華やかさとは裏腹に、韓国の人々が家で実際に聴いているのはバラードやトロット――国内の耳は今も内向きで、バラード寄りだ。

参考資料

- Melon Chart: https://www.melon.com/chart/ - Circle Chart: https://circlechart.kr/page_chart/onoff.circle?serviceGbn=ALL - Allkpop "chart-climbing" 2026/2: https://www.allkpop.com/article/2026/02/20-year-old-hits-dominate-korean-music-charts-amid-chart-climbing-trend