ウルドゥー・インディー
パキスタンのZ世代インディーポップ。Abdul Hannan、Hasan Raheem、Talal Qureshiらがbedroom-pop路線を確立。
まずはここから
ひとことで言うとパキスタンのZ世代インディーポップ。Abdul Hannan、Hasan Raheem、Talal Qureshiらがbedroom-pop路線を確立。
まずはこの曲からHasan Raheem — Aisay Kaisay ▶ YouTube
代表的な人Talha Anjum
どんな音か
ベッドルームで作られた音そのままに、ローファイなドラムマシン、軽く歪んだギター、淡いシンセパッドが重なる。テンポは70〜95BPMの中速域が中心で、ボーカルは囁くようなウルドゥー語と英語のコードスイッチ。歌詞は失恋、孤独、カラチやラホールの夜の街路、SNS疲れなど、Z世代の私小説的なトピックが多い。R&B、ベッドルームポップ、ローファイヒップホップを下敷きにしているが、ウルドゥー語特有の長い母音と韻が乗ることで独特の浮遊感が生まれている。
聴きどころ
ウルドゥー語の歌詞のリズム感に注目してほしい。ペルシア語起源の柔らかい子音と、英語のスラングが同じ一行に混ざる独特の言語感覚。プロダクション面では、わざとマイクの距離を遠くしたり、テープのヒスノイズを残したり、完璧に磨かない美学が徹底されている。Hasan Raheemの楽曲ではドラムが時々わざと走るし、Abdul Hannanの曲ではギターのピッキングノイズがそのまま録音されている。この「未完成さ」を楽しめるかが鍵。
初めて聴くなら
まずAbdul Hannan『Bichlana』。アコギの弾き語りに薄いシンセが重なるだけの構成で、ウルドゥー語が初めてでも旋律で泣ける。次にHasan Raheem『Aisay Kaisay』、これはダンサブルなビートで、夜の散歩や友人との集まりに合う。三曲目はYoung Stunners『Quaid e Azam Zindabad』、Talha Anjumの低音ラップが体に効く。深夜にイヤホンで聴く、もしくは雨の窓際でぼんやり流す、そんな時間に最も似合う。
代表アーティスト
- Talha Anjum
- Abdul Hannan
- Hasan Raheem
代表曲
- Hasan Raheem — Aisay Kaisay (2021)
- Talha Anjum — Quaid e Azam Zindabad (2021)
- Abdul Hannan — Bichlana (2021)
生まれた背景
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それを上書きしたのが、コロナ禍に自宅でLogicやFL Studioを開いた20代前半の若者たち。Spotifyがパキスタンで正式展開したのが2021年、ちょうどこの世代がSoundCloudやYouTubeで自前リリースを始めた時期と重なる。テレビでもメジャーレーベルでもなく、Instagramのストーリーから人気が広がる。
日本との関係
豆知識
Hasan Raheemは医学生として大学に通いながら音楽を始めた、いわゆる「副業ミュージシャン」の典型例。パキスタンでは大手レーベルがほぼ機能していなかったため、彼らはSpotifyとYouTubeの収益、そしてInstagramのDMで来るブランド案件で食べている。
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Talha Anjumが所属するYoung Stunnersは、ウルドゥー語ラップを「Coke Studio以外で」成立させた最初のグループの一つ。彼らの台頭で、パキスタン英語学校の生徒たちが「英語で歌わなくていい」と気づいた、と語る評論家もいる。
影響・派生で結ばれたジャンル
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