ドラムンベース
1990年代初頭のイギリスで成立した、高速ブレイクビーツと重低音を特徴とする電子音楽。
どんな音か
生まれた背景
1991〜92年のイギリス、ジャングル(後述)から派生して1994年頃に「ドラムンベース」として独立。Goldie『Inner City Life』(1994)、LTJ Bukem、Roni Size、Dillinjaらがシーンを作った。1990年代後半にPhotek、Squarepusher(シカゴ・ドリル'n bass寄り)、2000年代にPendulum、High Contrast、Noisia、Nokstoid(オーストラリアのhigh-energy系)、現在は「リキッド」(ジャズ寄り)、「ニューロファンク」(ハードコア寄り)、「ジャンプアップ」(コミカル系)など多数のサブジャンルに分化している。
聴きどころ
「Amen Break」を聴き分けられるようになると、ジャンル全体が見える。ベースラインの低さと深さ。同じ歌曲尺でもキック・パターンが何度も切り替わる、複雑なリズム編集。ライブでは観客全員が走るような速いビートを身体で受け止める感覚。
音楽的特徴
リズム160-180 BPM、刻まれたブレイクビーツ、重低音
代表アーティスト
- Alex Reece
- Goldie
- Roni Size
- Ed Rush & Optical
- Pendulum
- Chase & Status
- Noisia
代表曲
- Inner City Life — Goldie (1994)
- Pulp Fiction — Alex Reece (1995)
- Brown Paper Bag — Roni Size (1997)
- Propane Nightmares — Pendulum (2008)
- Bad Boys — Shy FX (2002)
日本との関係
1990年代後半に新宿LIQUIDROOM、芝浦GOLDなどでD&Bパーティが定着。日本人プロデューサーでは、Makoto(リキッド系)、PaulSGなどがイギリスレーベルから定期的にリリース。Boom Boom Satellitesは初期にD&Bを取り入れていた。
初めて聴くなら
豆知識
「Amen Break」(7秒間のドラム・ソロ)は、ジャンルの推定2万〜10万曲でサンプリングされたとされる。原曲のドラマー、グレゴリー・コールマン(ウィンストンズ)は2006年に貧困のうちに死去し、生涯使用料を1ドルも受け取らなかった。2015年にイギリスでクラウドファンディングが行われ、彼の遺族にようやく約2万4千ポンドが渡った。
