エレクトロニック

テック・ハウス

Tech House

ロンドン / イギリス / 西ヨーロッパ · 1996年〜

ハウスの4つ打ちにテクノのミニマルさを取り入れた、1990年代後半のロンドン発サブジャンル。

どんな音か

ハウステクノの中間。BPM 120〜128。ハウスより音色がドライで電子的、テクノより親しみやすくグルーヴィー。ベースはハウスの太いシンセ・ベース、ドラムは909/707系の硬質なキック。ハイハットが細かく刻まれ、パーカッション(コンガ、シェイカー)がリズムを補強する。ヴォーカルは少なく、サンプルされた短いフレーズが繰り返される程度。曲尺は6〜8分のDJ向け長尺。

生まれた背景

1990年代半ばのイギリス/欧州。ハウス(温かい・ヴォーカル中心)とテクノ(冷たい・ミニマル)を融合する試みとして、Mr. C、Eddie Richards、Terry Francis、Nathan Coles(イギリスの「Wiggle」レーベル)が1995年頃に確立。2000年代後半以降、Loco Dice、Marco Carola、Solomun、Jamie Jones、Hot Since 82らが世界規模で活動し、イビサ島の「Circoloco」「Music On」など大型クラブの中心ジャンルになった。

聴きどころ

16ビートのハイハットが、4つ打ちキックの間で細かく揺れる感覚。ベースが2小節で循環するシンプルなパターンの上で、何小節おきにレイヤーが出入りするか。「ブレイクダウン」(キックが消える数小節)と「ドロップ」(キックが戻る瞬間)の構造はEDM共通。

発展

2010年代にHot Creationsレーベル(Jamie Jones主宰)が世界的にシーンを拡大、Ibiza定番ジャンルとなった。

出来事

  • 1998: Mr. C / Terry Francis関連リリース / 2010: Hot Creations設立 / 2013: Jamie Jones『Tracks From The Crypt』

派生・影響

Minimal Techno、Microhouse、Deep House。

音楽的特徴

楽器TR-909、ベースマシン、DAW

リズム120-128 BPM、ミニマル4つ打ち、グルーヴィなパーカッション

代表アーティスト

  • Chris Lakeイギリス · 2003年〜
  • Jamie Jonesイギリス · 2007年〜
  • Fisherオーストラリア · 2017年〜

代表曲

日本との関係

東京WOMB、ageHa、新宿Bar Bonobo、京都Metro、福岡Pipelineなど、テック・ハウス日本のメジャーなクラブの定番ジャンル。Soichi Terada、DJ Nori、AOKI takamasaら、日本人プロデューサーも欧州のレーベルから定期的にリリースしている。

初めて聴くなら

古典なら、Mr. C『Speedfreak』(1996)。最近のものなら、Solomun『Customer Is King』、Jamie Jones『My Paradise』。

豆知識

テック・ハウス」という名称はもともと音楽ジャーナリストではなく、Eddie Richards本人が1995年頃のミックステープに付けたタイトルが定着したもの。本人は後に「ハウステクノを混ぜたDJセットの説明をしただけだった」と語っている。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1980年代1990年代テック・ハウステック・ハウスハウスハウス凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
テック・ハウスを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

イギリス · 1996年前後 (±25年)

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