テック・ハウス
ハウスの4つ打ちにテクノのミニマルさを取り入れた、1990年代後半のロンドン発サブジャンル。
まずはここから
ひとことで言うとハウスの4つ打ちにテクノのミニマルさを取り入れた、1990年代後半のロンドン発サブジャンル。
まずはこの曲からJamie Jones — Lose My Mind ▶ YouTube
代表的な人Chris Lake
どんな音か
ハウスとテクノの中間に位置する。テンポはBPM(1分あたりの拍数)で124〜128と、両者のちょうど中間あたりだ。ハウスより音色は乾いて電子的、テクノよりは親しみやすくノリ(グルーヴ)が効く。ベースはハウス譲りの太いシンセ。キックはリズムマシン(TR-909など)で打ち込んだような、硬く乾いた一打だ。その隙間をハイハットが細かく刻み、コンガやシェイカーがグルーヴを押す。歌はほとんど入らず、他の曲などから短く切り取った声の断片(サンプル)を繰り返すだけのことが多い。1曲は6〜8分と長めで、DJがつなぎやすいよう作られている。
このジャンルを特徴づける代表的なリズムパターン。再生ボタンでループ再生し、下のリズム譜で今どの拍が鳴っているかを確認できます。
聴きどころ
初めて聴くなら
まず今の音から入ろう。Solomun『Customer Is King』(2018)を流せば、乾いたキックと細かいパーカッションだけで体が動く——テック・ハウスがなぜ世界中のフロアを埋めるのかが分かる。メロディック寄りだが現行世代の代表格だ。もう少し踊らせたいなら、Jamie JonesがリミックスしたAzari & III『Hungry for the Power』(Ridge Street Remix, 2011)。原曲はカナダのグループの歌ものだが、Jonesの手で乾いたフロア仕様に組み替えられた一曲だ。起源に遡るなら、Terry Francis『Architecture』(1998)。Wiggleに連なるDJたちの曲を集めた、乾いたグルーヴの教科書的なミックス作品(複数曲をつないだアルバム)である。
代表アーティスト
- Chris Lake
- Jamie Jones
- Fisher
代表曲
- Jamie Jones — Tracks From The Crypt (2013)
生まれた背景
内輪のパーティーで生まれた乾いた音が、世界中のDJが集うイビサ島を経て、フェスのメインステージを埋めるまでに育った——テック・ハウスの歩みはそういう物語だ。ハウス(温かく声を中心に据える)とテクノ(冷たくミニマル)を融合する試みとして、1990年代半ばのロンドンのアンダーグラウンドから立ち上がった。
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初期の拠点は、Terry FrancisとNathan Colesが1994年に始めたパーティー「Wiggle」。Eddie Richardsらが回す乾いたグルーヴの実験場になった。2000年代にはイビサ島を通じて世界へ広まり、クラブDC10の名物パーティー「Circoloco」の中心ジャンルになる。やがてSolomunやJamie Jonesらの世代が、フェスのメインフロアを埋める音にまで押し上げた。Jamie JonesがLee Fossと2010年に立ち上げたレーベルHot Creations(ロンドン拠点)は、現行世代を牽引する一大拠点だ。
音楽的特徴の詳細
楽器TR-909、ベースマシン、DAW
リズム120-128 BPM、ミニマル4つ打ち、グルーヴィなパーカッション
発展
2010年代にHot Creationsレーベル(Jamie Jones主宰)が世界的にシーンを拡大、Ibiza定番ジャンルとなった。
出来事
- 1998: Mr. C / Terry Francis関連リリース / 2010: Hot Creations設立 / 2013: Jamie Jones『Tracks From The Crypt』
派生・影響
Minimal Techno、Microhouse、Deep House。
その後の代表曲
- Jamie Jones — Lose My Mind (2018)
- Fisher — Losing It (2018)
- Chris Lake — Operator (2018)
もっと見る(あと1件)
- Fisher — You Little Beauty (2019)
日本との関係
豆知識
「テック・ハウス」という名称は、音楽ジャーナリストが名付けたのではなく、DJたち自身の間から広まったとされる(諸説あり)。よく語られるのは、Mr.
影響・派生で結ばれたジャンル
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感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
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