ロック・メタル

ゴアグラインド

Goregrind

イギリス / 西ヨーロッパ · 1987年〜

Grindcore を医学的/グロテスクな主題に特化させたサブジャンル。

どんな音か

ゴアグラインドは、グラインドコアを医学的、解剖学的、グロテスクな題材へ特化させたメタルのサブジャンル。ギターは濁り、ドラムは高速に潰れ、ボーカルは低く加工された唸りや液体的な声になる。Carcassの初期作品では、病理学用語のような曲名と腐敗した音像が一体になっている。

生まれた背景

1980年代後半のイギリスで、Carcassの初期作品が決定的な形を作った。グラインドコアの短さと速さに、デスメタルの低音、医療イメージ、スプラッター的なアートワークを結びつけた。過激さはユーモアやショック表現も含み、地下メタル文化で強い影響を持った。

聴きどころ

音の汚さをただのノイズとしてではなく、テーマに合った質感として聴く。ボーカルは言葉を聞き取るより、内臓的な音色として機能する。曲は短く、リフも崩れているが、ドラムの停止や急な展開にグラインドコア由来の切れ味がある。

発展

1990年代以降、Pornogrind/Slamへの分化が進んだ。

出来事

  • 1988: Carcass『Reek of Putrefaction』 / 1991: Carcass『Necroticism』

派生・影響

Grindcore、Slam、Death Metal。

音楽的特徴

楽器歪みギター、ベース、ドラム、グロウル

リズム高速ブラスト、超短い曲尺

代表アーティスト

  • Carcassイギリス · 1985年〜

代表曲

日本との関係

日本ではデスメタル、グラインドコア、エクストリーム・メタルのリスナーに知られる。一般的なロックとは遠いが、日本にもゴアグラインドやノイズグラインドの地下バンドは存在する。過激なジャケットや歌詞を含むため、聴く人をかなり選ぶ。

初めて聴くなら

入口は「Reek of Putrefaction — Carcass (1988)」。ゴアグラインドの出発点として重要である。より整理された重さは「Symphonies of Sickness — Carcass (1989)」。初期の短い衝撃は「Genital Grinder — Carcass (1988)」でも分かる。

豆知識

Carcassのメンバーは医学生だったわけではないが、医学辞典から拾ったような言葉を過剰に使い、グロテスクなユーモアを作った。音の汚さと語彙の難しさの組み合わせが独特である。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1980年代ゴアグラインドゴアグラインドグラインドコアグラインドコア凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
ゴアグラインドを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

イギリス · 1987年前後 (±25年)

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