ファンク
1960年代後半にJames Brownらによって確立された、ベース・ドラムのグルーヴ重視の音楽。
まずはここから
ひとことで言うと1960年代後半にJames Brownらによって確立された、ベース・ドラムのグルーヴ重視の音楽。
まずはこの曲からJames Brown — Papa's Got a Brand New Bag ▶ YouTube
代表的な人James Brown
どんな音か
BPM 90〜120。リズムは「the One」、つまり1拍目の強拍に集中し、ベース、ドラム、ギター、ホーンの全員が1拍目で「タッ」と一斉に揃う。ベースは親指で弦を叩く「スラップ」と指で弦を引っ張って弾く「プル(ポップとも)」を組み合わせ、跳ねるような独特の弾力を生む。ギターは右手で短く刻むカッティング。ドラムはハイハットの細かい刻みとキックを組み合わせ、強拍にあたる2・4拍(バックビート)をあえて弱く小さく叩く「ゴーストノート」で隙間を埋める。管楽器が全員で短く鋭く差し込む「キメ」が随所に入る。歌は語りに近く、シャウトやコール&レスポンスが多い。こうしてばらけていた各パートが1拍目で一点に集まり、そこから一斉にほどける瞬間が、ファンク特有の前のめりな高揚を生む。
このジャンルを特徴づける代表的なリズムパターン。再生ボタンでループ再生し、下のリズム譜で今どの拍が鳴っているかを確認できます。
聴きどころ
「ザ・ワン」(1拍目)で全員が揃う瞬間を探すこと。ベースのスラップとプル(弦を叩く音と引っ張る音)の音色の違い。ギターの16分カッティング、ドラムのハットとキックの細かい絡み。ホーンのキメは曲の節目(8小節ごとやサビ終わりなど)に入ることが多く、その位置を一度つかむと、ばらばらに聴こえた各パートが一つの設計図に収まる。
初めて聴くなら
1曲だけ聴くなら、James Brown『Funky Drummer』(1969年録音、70年発売)。ドラムのクライド・スタッブルフィールドが叩いたブレイクは、後にヒップホップで大量に引用されることになる(その顛末はトリビアで)。踊れる入口としては同じくJames Brown『Get Up (I Feel Like Being a) Sex Machine』(1970)。アルバムなら、Pファンクの世界観を丸ごと味わえるParliament『Mothership Connection』(1975)。より実験的な隣接作として、ギターの即興が圧巻のFunkadelic『Maggot Brain』(1971、サイケデリック/ファンク・ロック寄り)。ソウル寄りでは Sly & The Family Stone『There's a Riot Goin' On』(1971)も聴いておきたい。
代表アーティスト
- James Brown
- Stevie Wonder
- Sly and the Family Stone
もっと見る(あと5件)
- Parliament
- Chic
- Bruno Mars
- Anderson .Paak
- Vulfpeck
代表曲
- James Brown — Papa's Got a Brand New Bag (1965)
- Sly and the Family Stone — Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin) (1969)
- James Brown — Get Up (I Feel Like Being a) Sex Machine (1970)
もっと見る(あと2件)
- Stevie Wonder — Superstition (1972)
- Parliament — Give Up the Funk (Tear the Roof off the Sucker) (1976)
生まれた背景
1960年代後半、ジェイムス・ブラウンが『Cold Sweat』(1967)、『Funky Drummer』(1969年録音、70年発売)で「ザ・ワン」中心のリズム概念を確立した。1970年代には、スライ&ザ・ファミリー・ストーンがそれをサイケデリックに広げ、ジョージ・クリントン率いるPファンク(ファンカデリック/パーラメント)が衣装も寸劇も詰め込んだひとつの宇宙的ショーへと作り変えた。
音楽的特徴の詳細
リズム1拍目強調(The One)、シンコペートしたベースとドラム
その後の代表曲
- Vulfpeck — 1612 (2013)
- Bruno Mars — 24K Magic (2016)
- Anderson .Paak — Come Down (2016)
もっと見る(あと1件)
- Vulfpeck — Dean Town (2016)
日本との関係
豆知識
「Funk」はもとはアフリカ系アメリカ合衆国人の口語で「臭い/汚れた」、とりわけ汗や体臭といった肉体的なニュアンスを持つ言葉。ジェイムス・ブラウンが「Make it funky!」と叫ぶ時、本来の文脈では「もっと泥臭く、肉体的に」という意味だ。
影響・派生で結ばれたジャンル
もっと見る(あと2件と系譜図)
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