カントリーロック
1960年代末に成立した、CountryとRockを融合した音楽。
まずはここから
ひとことで言うと1960年代末に成立した、CountryとRockを融合した音楽。
まずはこの曲からThe Byrds — Mr. Tambourine Man ▶ YouTube
代表的な人Gram Parsons
どんな音か
カントリーのアコースティックギター・スティールギター・歌い回しに、ロックの力強いドラム(2拍目と4拍目を強く叩くバックビート)とエレキギターを組み合わせたスタイル。テンポは急ぎすぎない100〜140 BPMあたりで落ち着いている。ヴォーカルは2〜3声のハーモニーが基本で、その上に、気負わず語りかける柔らかい男性リードが乗る(代表格がジャクソン・ブラウン)。歌詞は、カントリーが好む「失恋・トラック運転手・故郷」といった題材より、ロック寄りの「旅・自由・西海岸」に寄る。録音では、アコースティックギターの乾いた響きと、歪ませないエレキギターの澄んだ音を両立させる。
このジャンルを特徴づける代表的なリズムパターン。再生ボタンでループ再生し、下のリズム譜で今どの拍が鳴っているかを確認できます。
聴きどころ
聴きどころはヴォーカル・ハーモニーの密度だ。イーグルスの3声、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング(CSN&Y)の3〜4声——それぞれの声がどう絡むかに耳を傾けると、同じ「3声」でもバンドごとに響きがまるで違うことに気づく。スティールギター(横置きで金属棒を弦に当てて滑らせる楽器)の「泣き」と、歪ませず硬質に弾かれる(クリーンでカチッとした)テレキャスターとの対比も見逃せない。歌詞には、ハイウェイ、渓谷(キャニオン)、そして西海岸特有の気だるさと内省的なまなざしがにじむ。
初めて聴くなら
代表アーティスト
- Gram Parsons
- The Byrds
- Eagles
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- Jason Isbell
- Sturgill Simpson
- Chris Stapleton
- Tyler Childers
- Zach Bryan
代表曲
- The Byrds — Mr. Tambourine Man (1965)
- Gram Parsons — Sin City (1969)
- Eagles — Take It Easy (1972)
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- Eagles — Tequila Sunrise (1973)
- Eagles — Hotel California (1976)
生まれた背景
当時、ロックとカントリーは客層も政治的立場も対立しており、両者をまたぐこと自体が挑発に近かった。その壁を破った最も象徴的な転換点が、1968年のバーズ『Sweetheart of the Rodeo』である。
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ロックバンドがスティールギターを携え、保守的なカントリーの本場ナッシュビル(およびロサンゼルス)で本格的に録音した一枚だ。先行する試みがなかったわけではない——同年にはグラム・パーソンズが在籍したインターナショナル・サブマリン・バンドの『Safe at Home』もある。ただ、商業的な果実を掴んだのは、むしろ後発のイーグルスたちだった。グラム・パーソンズはバーズを離れ、その直後(1968年末〜69年)にフライング・ブリトー・ブラザーズを結成する。彼はこの構想を「コズミック・アメリカ合衆国ン・ミュージック」と名付け、ジャンルの進むべき方向性を示した。数年後にはイーグルスが完璧なコーラスで全米のラジオを制し、ロサンゼルスのローレル・キャニオン一帯がシーンの中心になる。声そのものが武器のリンダ・ロンシュタット、シンガーソングライターのジャクソン・ブラウン、リトル・フィート——いずれもこの界隈から世に出ていった。
その後の代表曲
- Sturgill Simpson — Turtles All the Way Down (2014)
- Jason Isbell — 24 Frames (2015)
- Chris Stapleton — Tennessee Whiskey (2015)
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- Tyler Childers — Feathered Indians (2017)
- Zach Bryan — Something in the Orange (2022)
日本との関係
1970年代末から1980年代初頭、はっぴいえんど解散後の細野晴臣・大瀧詠一・松任谷由実らが、ティン・パン・アレー周辺で米国西海岸サウンドを直接の参照点にした。山下達郎『FOR YOU』(1982)、大瀧詠一『A LONG VACATION』(1981)はカントリー・ロックの編成感覚と直結している。
豆知識
グラム・パーソンズは1973年に26歳で薬物過剰摂取で死去した。生前、彼が愛したジョシュア・ツリーの砂漠で火葬してほしいと語っていた(この一帯は当時は国定記念物、現在は国立公園)。
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遺体はルイジアナへ移送されようとしていたが、友人のフィル・カウフマンはそれをロサンゼルス国際空港から盗み出した。そしてジョシュア・ツリーの砂漠で、自ら火葬を試みた。遺体には法的な財産価値がないため死体盗難は問えず、カウフマンは棺を損壊した罪で数百ドル程度の罰金を科されるにとどまった。この事件は2003年の映画『Grand Theft Parsons』になっている。
影響・派生で結ばれたジャンル
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感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
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