UKソウル
英国新世代R&B/ネオソウル。Olivia Dean、Cleo Sol、Joy Crookesらが2020年代に台頭。
まずはここから
ひとことで言うと英国新世代R&B/ネオソウル。Olivia Dean、Cleo Sol、Joy Crookesらが2020年代に台頭。
まずはこの曲からCleo Sol — Why Don't You ▶ YouTube
代表的な人Joy Crookes
どんな音か
UKソウルは、2020年代前半にイギリスで台頭した新世代のR&B/ネオソウルを指す。BPMは70〜95の落ち着いた範囲が中心で、生ドラムの軽い跳ね、暖かいエレピ、ナイロン弦ギター、ストリングスの薄い層が組み合わさる。USの2010年代以降のR&Bが808重視のトラップ寄りに進んだのに対し、UKソウルは1970年代のフィラデルフィア・ソウルやイギリスアシッドジャズ、Sade、Amy Winehouseの系譜を引き継ぎ、より生楽器的でジャズに近い質感を残す。Olivia Deanの柔らかいビブラート、Cleo Solの呼吸の長い歌い口、Joy Crookesのロンドン訛りを残した語り、Mahaliaのストリングス入りバラードが、それぞれ違う角度から同じ温度を作っている。
聴きどころ
初めて聴くなら
最初の一枚はCleo Sol『Mother』(2021)。出産後に書かれたアルバムで、エレピと弦の質感が一晩中部屋に置いておきたくなる温度を保つ。一曲ならOlivia Dean『Dive』、もう少しジャジーに踏み込みたい人はJoy Crookes『Feet Don't Fail Me Now』、深夜のひとり時間にはMahalia『What You Did』。どれもクラブで踊るより、湯上がりや読書、深夜のドライブの帰り道に向く音楽だ。歌詞は分からなくても、息と楽器の間の空気でちゃんと心が動く設計になっている。
代表アーティスト
- Joy Crookes
- Cleo Sol
- Olivia Dean
代表曲
- Cleo Sol — Why Don't You (2020)
- Joy Crookes — Feet Don't Fail Me Now (2021)
- Olivia Dean — Dive (2023)
生まれた背景
起点は2010年代後半のSault(プロデューサーInflo率いる匿名集団)と、その流れで頭角を現したCleo Sol、Little Simzだ。彼らは英国黒人コミュニティの歴史と日々の感情を、派手なヒットではなく地味で深いアルバム作りで描いた。
日本との関係
日本ではAmy Winehouseが2007年前後に大ヒットして以来、「ロンドンのソウル」への土壌が長く続いている。Olivia DeanやJoy Crookesは2023年以降、東京のセレクトショップやカフェのBGMで定着しつつあり、来日公演も小規模ながら実現している。日本のシーンとの接点としては、SIRUPやAAAMYYY、iri、Daichi Yamamotoらの世代がUKソウル/UKジャズ(Tom Misch、Joel Culpepperら隣接ジャンル)を明確に参照しており、彼らのアレンジに同じドラムの座らせ方が出てくる。Cleo Sol周辺のSault作品は、サブスク登場前の輸入レコード文化を知る世代にも刺さりやすく、世代を超えて聴かれている。
豆知識
「UK Soul」という呼び方は厳密な業界用語ではなく、Spotifyのエディトリアル・プレイリスト名やジャーナリストの記事で使われ始めた緩いカテゴリーだ。本人たち(Cleo Sol、Olivia Deanら)は単に「R&B」「Soul」と名乗ることが多い。
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