エレクトロニック

UKベース

UK Bass

ロンドン / イギリス / 西ヨーロッパ · 2008年〜

別名: Bass Music

2010年前後、Dubstepの細分化以降にUKで生まれた、ベース重視の総称的サブジャンル群。

どんな音か

UKベースは、2000年代末から2010年代初頭のイギリスで、ダブステップ以後の低音重視のクラブ音楽をまとめる言葉。ハウス、ガラージ、ダブステップ、ファンキー、テクノが混ざり、固定された一ジャンルというより変化の速い現場の総称である。硬いキックより、揺れるベースラインとリズムの隙間が魅力になる。

生まれた背景

ロンドン、ブリストル、リーズなどのクラブ文化、海賊ラジオ、レーベル、DJミックスを通じて広がった。ダブステップが巨大化する一方で、より軽く、ハウス寄りで、細かいリズムを持つ音が出てきた。Joy Orbison、Pearson Sound、Hessle Audio周辺のプロデューサーは、その変化を象徴する存在である。

聴きどころ

ベースがどこで鳴り、どこで抜けるかを聴く。四つ打ちに近い曲でも、スネアやハイハットの置き方にガラージやダブステップの記憶が残る。音数は少なくても低域のうねりが空間を作り、クラブの大きなスピーカーで身体に届く。ジャンル名より、曲ごとのリズムの癖を楽しむと入りやすい。

発展

2010年代を通じてFuture Garage、Wonky、Post-Dubstepなど無数の派生が同居する「総称」として機能。Burialの作風はその文脈で評価された。

出来事

  • 2009: Joy Orbison『Hyph Mngo』 / 2010: Pearson Sound活動本格化

派生・影響

Future Garage、Wonky、Post-Dubstep。

音楽的特徴

楽器DAW、サブベース、サンプラー

リズム130-140 BPM、サブベース、シンコペ

代表アーティスト

  • Pearson Soundイギリス · 2008年〜

代表曲

日本との関係

日本ではクラブDJ、ベースミュージックのイベント、ネットレーベル周辺で受け入れられた。東京や大阪の小箱でも、ダブステップグライムUKガラージと並べてかかることがある。日本のリスナーには、派手なEDMとは違う、低音と隙間で踊るクラブ音楽として響きやすい。

初めて聴くなら

入口は「Hyph Mngo — Joy Orbison (2009)」。ダブステップ以後の空気と多幸感が分かる代表曲である。Pearson Soundなら「Ramellzee — Pearson Sound (2010)」で硬質なリズムを、「Wad — Pearson Sound (2010)」で低音と空間の関係を聴くとよい。

豆知識

UKベースという言葉は便利だが、現地のDJが常にそう名乗っていたわけではない。細かいジャンルが短期間で入れ替わるイギリスクラブ文化を、外からまとめて呼ぶための名前でもある。だから定義よりも、ミックスの流れの中で理解する方が自然である。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図2000年代UKベースUKベースダブステップダブステップ凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
UKベースを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

イギリス · 2008年前後 (±25年)

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