ロック・メタル

プログレッシブロック

Progressive Rock

イギリス / 西ヨーロッパ · 1969年〜

1960年代末のイギリスで生まれた、長尺・複雑な構成と演奏技術を重視するロック。

どんな音か

ロックの編成にクラシック、ジャズ、現代音楽の要素を取り込んだ複雑な楽曲。BPMは曲の中で何度も変化、変拍子(5/4、7/8、11/8、15/16)が頻出。曲尺は10〜30分の長尺、組曲形式が多い。メロトロン(テープ式弦楽シンセ)、ハモンドオルガン、Moogシンセサイザーが定番。歌詞は神話、SF、文学、哲学、社会批判。歌は語るような中音域から女性ソプラノ風の高音まで幅広い。録音はスタジオの最先端技術を投入し、ステレオ録音の隅々まで音を配置する。

生まれた背景

1968〜70年のイギリス。The Moody ブルース『Days of Future Passed』(1967)、King Crimson『In the Court of the Crimson King』(1969)、Pink Floyd『Ummagumma』(1969)、Yes『Yes』(1969)、Genesis『From Genesis to Revelation』(1969)、Emerson, Lake & Palmer(1970)、Jethro Tullと、イギリスだけで一気に成立。1971〜77年が黄金期で、Yes『Close to the Edge』(1972)、Pink Floyd『The Dark Side of the Moon』(1973)、Genesis『The Lamb Lies Down on Broadway』(1974)、King Crimson『Red』(1974)が金字塔。1977年のパンク・ロック登場で「過剰、退屈、ブルジョア的」と批判され、商業的には急速に衰退。1980年代以降は新世代(Marillion、Dream Theater、Tool)が継承。

聴きどころ

曲の中での拍子変化、テンポ変化。Yes『Heart of the Sunrise』(11/8拍子と4/4拍子の交差)、King Crimson『Discipline』(17/16拍子と15/16拍子のポリリズム)など。アルバム単位で物語を語る「コンセプト・アルバム」の構成感。リック・ウェイクマン(Yes)、キース・エマーソン(ELP)、トニー・バンクス(Genesis)らキーボード奏者の超絶技巧。

代表アーティスト

  • Pink Floydイギリス · 1965年〜2014
  • King Crimsonイギリス · 1968年〜
  • Yesイギリス · 1968年〜

代表曲

日本との関係

1970年代日本のプログレ・シーン: 四人囃子、Far East Family Band、Mr. Sirius、Pageant、Outer Limits。海外プログレの来日公演は熱狂的に迎えられ、特にKing Crimsonの三宅島公演(1995)、Pink Floydの東京ドーム公演(1988)は伝説。日本人プログレ・ファンは欧米で「最も研究熱心」と評価される。

初めて聴くなら

1枚だけ聴くなら、Pink Floyd『The Dark Side of the Moon』(1973)。世界で5000万枚以上売れたプログレの最大公約数。攻撃的なら、King Crimson『In the Court of the Crimson King』(1969)。叙事的なら、Yes『Close to the Edge』(1972)。

豆知識

Pink Floyd『The Dark Side of the Moon』(1973)はアメリカ合衆国Billboardチャートに741週間(連続ではない、累計)ランクインし続け、現在も史上最長記録。1979年のYes『Tormato』ツアーでは、リック・ウェイクマンが12台のキーボードに囲まれてステージで演奏した。Genesisのピーター・ガブリエルは1974〜75年の『The Lamb』ツアーで、衣装替えを20回以上行うパフォーマンスを完成させた。

影響・派生で結ばれたジャンル

プログレッシブロックを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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イギリス · 1969年前後 (±25年)

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