トリップ・ホップ
ダブとヒップホップが染み込んだ、ブリストル発の暗く映画的なダウンビート。
どんな音か
生まれた背景
聴きどころ
テンポの遅さと、ビートを包む深いリバーブ/ディレイの空間処理が第一の聴きどころ。古いレコードを思わせるざらついた質感、そして寄り添うような小さなボーカルが醸す親密さに耳を澄ませてほしい。
発展
ポーティスヘッドやトリッキーが続き、1990年代半ばに国際的な評価を得た。「トリップ・ホップ」という呼称はメディアが付けたもので、当事者は必ずしも好まなかった。
出来事
- 1991年: マッシヴ・アタック『Unfinished Sympathy』がブリストル・サウンドを世に知らしめる。
- 1994年: ポーティスヘッド『Glory Box』、トリッキー『Aftermath』が登場。
- 1995年: ポーティスヘッドが英国マーキュリー賞を受賞。
派生・影響
後年のダウンテンポやチルアウト、映画音楽的なエレクトロニカに広く影響を残した。
音楽的特徴
楽器サンプラー、ターンテーブル、ドラムマシン、エレクトリック・ピアノ、ベース、ボーカル
リズム60〜90台前後の遅いビート、ダブ由来の深いリバーブとディレイ、ブレイクビーツ
代表アーティスト
- Massive Attack
- Portishead
- Tricky
代表曲
- Unfinished Sympathy — Massive Attack (1991)
- Aftermath — Tricky (1994)
- Glory Box — Portishead (1994)
日本との関係
日本では1990年代後半にカフェ系・チルアウトの音楽として広く受容され、おしゃれな店内BGMやコンピレーションの定番となった。映像作品やCMの劇伴としても親しまれている。
初めて聴くなら
ポーティスヘッド『Glory Box』(1994)が暗く官能的なトリップ・ホップの完成形。シーンの出発点を知るならマッシヴ・アタック『Unfinished Sympathy』(1991)を。
豆知識
「トリップ・ホップ」という呼称はメディアが付けたもので、当のミュージシャンたちは安易なくくりを嫌い、自分たちはあくまで「ブリストルの音」だと考えていた。
