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エレクトロニック

トリップ・ホップ

Trip Hop

ブリストル / イギリス / 西ヨーロッパ · 1991年〜

別名: ブリストル・サウンド

ダブとヒップホップが染み込んだ、ブリストル発の暗く映画的なダウンビート。

どんな音か

遅く重いビートに、ダブの深い残響とヒップホップのサンプリング感覚を溶かし込んだ音楽。沈み込むドラム、レコードのノイズやストリングスのサンプル、ささやくような(しばしば女性の)ボーカルが、煙ったような夜の雰囲気を作る。踊らせるよりも、聴き手を内面へと沈ませる映画的なムードが核心。

生まれた背景

1991年前後、イギリスブリストルのサウンドシステム文化を土壌に生まれた。ジャマイカ系移民が持ち込んだダブレゲエアメリカ合衆国ヒップホップソウルが同じ街で混ざり合い、マッシヴ・アタックを中心とするコレクティブから独特の遅いビートが立ち上がった。

聴きどころ

テンポの遅さと、ビートを包む深いリバーブ/ディレイの空間処理が第一の聴きどころ。古いレコードを思わせるざらついた質感、そして寄り添うような小さなボーカルが醸す親密さに耳を澄ませてほしい。

発展

ポーティスヘッドやトリッキーが続き、1990年代半ばに国際的な評価を得た。「トリップ・ホップ」という呼称はメディアが付けたもので、当事者は必ずしも好まなかった。

出来事

  • 1991年: マッシヴ・アタック『Unfinished Sympathy』がブリストル・サウンドを世に知らしめる。
  • 1994年: ポーティスヘッド『Glory Box』、トリッキー『Aftermath』が登場。
  • 1995年: ポーティスヘッドが英国マーキュリー賞を受賞。

派生・影響

後年のダウンテンポやチルアウト、映画音楽的なエレクトロニカに広く影響を残した。

音楽的特徴

楽器サンプラー、ターンテーブル、ドラムマシン、エレクトリック・ピアノ、ベース、ボーカル

リズム60〜90台前後の遅いビート、ダブ由来の深いリバーブとディレイ、ブレイクビーツ

代表アーティスト

  • Massive Attackイギリス · 1988年〜
  • Portisheadイギリス · 1991年〜
  • Trickyイギリス · 1991年〜

代表曲

日本との関係

日本では1990年代後半にカフェ系・チルアウトの音楽として広く受容され、おしゃれな店内BGMやコンピレーションの定番となった。映像作品やCMの劇伴としても親しまれている。

初めて聴くなら

ポーティスヘッド『Glory Box』(1994)が暗く官能的なトリップ・ホップの完成形。シーンの出発点を知るならマッシヴ・アタック『Unfinished Sympathy』(1991)を。

豆知識

トリップ・ホップ」という呼称はメディアが付けたもので、当のミュージシャンたちは安易なくくりを嫌い、自分たちはあくまで「ブリストルの音」だと考えていた。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1970年代1990年代トリップ・ホップトリップ・ホップダブダブヒップホップヒップホップ凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
トリップ・ホップを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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イギリス · 1991年前後 (±25年)