シュラーガー
ドイツ語圏(独・墺・瑞)と北欧の大衆歌謡。明るく分かりやすい歌詞、結婚式・酒場の定番。Helene Fischerが現代最大スター。
どんな音か
生まれた背景
シュラーガーのルーツは19世紀末ウィーンのオペレッタやドイツのカフェ・ハウス音楽だが、ジャンルとして固まったのは戦後の1950〜60年代。第二次大戦後の復興期、ドイツ国民が「楽しい音楽」を求めるなかで、米国産ジャズと土着の歌謡が融合して生まれた。1970年代にユーロビジョン・ソング・コンテストで欧州を席巻、Heino、Roy Black、Udo Jürgensらが国民的スターになる。1990年代以降は一度時代遅れと見なされたが、2000年代後半にHelene Fischerが登場し、「Atemlos durch die Nacht」(2013)を国民歌レベルに押し上げて完全復活。現在はテレビ番組「シュラーガーnacht」や巨大野外フェスティバルが定番化、ドイツ最大規模の音楽産業のひとつになっている。
聴きどころ
代表アーティスト
- Roland Kaiser
- Andrea Berg
- Helene Fischer
代表曲
- Santa Maria — Roland Kaiser (1980)
- Du hast mich tausendmal belogen — Andrea Berg (1992)
- Atemlos durch die Nacht — Helene Fischer (2013)
日本との関係
初めて聴くなら
豆知識
Helene Fischerは2018年のドイツ・ハンブルク巨大野外コンサートで国内最大級の動員(約13万人)を記録、ドイツのスタジアム公演史を書き換えた。彼女はシベリア生まれ、両親がドイツ系ロシア人移民で、子供時代にドイツへ移住した経歴を持つ。シュラーガーはオランダ(ネーデルポップ schlager)、ポーランド(disco polo)、スカンディナビア(dansband)と隣接国にも姉妹ジャンルが存在し、欧州大陸の「大衆向け4つ打ち歌謡」の総称として機能してきた。日本の演歌が「演歌の女王」(美空ひばり、坂本冬美)の系譜で世代継承されるように、シュラーガーも「シュラーガーの女王」(Helene Fischer)が定期的に交代する構造。
影響・派生で結ばれたジャンル
同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル
- エレクトロニック電子音楽
- 伝統・民族リーダーマッハー
- ロック・メタルクラウトロック
- エレクトロニックコズミッシェ・ムジーク
- 古典新しい単純性
