オランダ
Netherlands
西欧
オランダの主要ヒットチャート「Dutch Top 40」は、流れる曲の大半が英米ポップで、自国発のシングルは少ない。対して、アルバムや独自プレイリストではオランダ語ポップ「ネーデルポップ」が主軸だ。Suzan & FreekやバンドのGoldbandに代表される、飾らない歌が並ぶ。アムステルダムのハウス/テクノは、クラブ/ダンス音楽業界の世界最大級の催しADE(アムステルダム・ダンス・イベント)や大型フェス「Awakenings」に世界中のファンを集める。いわば国の輸出産業として海外で稼ぐ存在だが、国内チャートでは少数派だ。世界が思い描く「ダンスの国オランダ」は、いわば外向きの顔。家の音楽プレイヤーから日々流れるのは、ネーデルポップの飾らない歌だ。その落差こそが、この国の音楽の素顔である。
自国アーティストの人気曲
- Animals — Martin Garrix · 2013EDM / Big room house
オランダのEDMスーパースター・Martin Garrixのブレークスルー曲。世界的にAmsterdam EDMを代表する1曲。
海外アーティストの人気曲
世代・地域・経済による違い
Z世代はもっぱら英米ポップとK-popを聴き、年配層はネーデルポップのバラードや、それ以前からの伝統的なオランダ語歌謡「levenslied(レーフェンスリート)」に親しむ。アムステルダム都市部はテクノ・ハウス文化が強いが、その人気はチャートには表れにくい。AwakeningsやADEといったフェスの市場が海外からの集客で大きな収益を生み、チャートとは別の独自の経済を成している。国境地域には、隣国ドイツ語の大衆歌謡「シュラーガー(シュラーガー)」が日常的に聴かれる地域もある。キュラソーやスリナムなどカリブ系移民のコミュニティは、デン・ハーグでアンティル系から生まれた高速ダンス音楽「Bubbling」などを独自に育てており、その曲が時折メインチャートに食い込むこともある。
