レゲトン
1990年代にプエルトリコで成立した、Dembowリズムとスペイン語のラップ・歌のラテン音楽。
まずはここから
ひとことで言うと1990年代にプエルトリコで成立した、Dembowリズムとスペイン語のラップ・歌のラテン音楽。
まずはこの曲からDaddy Yankee — Gasolina ▶ YouTube
代表的な人Daddy Yankee
どんな音か
楽曲全体を支配するのは、ジャマイカ生まれの打楽器パターン「デンボウ(dembow)」だ。キックが表拍を踏み、スネアが1拍目の直後と3拍目に入って、軽くつんのめるような「ボン・カ・ボン・カ」という独特のノリ(拍をわざと少しずらすシンコペーション)を作る。BPMは90〜100ほど。土台は重低音の808キック(ドラムマシン由来の電子的なバスドラム)とシンセベースで、その上に短いシンセのフレーズが乗り、男性のラップと歌唱に女性ボーカルが絡む。歌詞は大半がスペイン語で、恋愛やパーティー、街での暮らし、性的な描写など身近で直接的なテーマが多い。「dale」「papi」「oye」といった合いの手やコール&レスポンスも多い。音作りでは重低音と打楽器が前に出て、声を機械的に補正・加工するオートチューンがかかることも多い。
このジャンルを特徴づける代表的なリズムパターン。再生ボタンでループ再生し、下のリズム譜で今どの拍が鳴っているかを確認できます。
聴きどころ
初めて聴くなら
代表アーティスト
- Daddy Yankee
- Ivy Queen
- Luis Fonsi
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- Don Omar
- J Balvin
- Ozuna
- Bad Bunny
- Karol G
- Anuel AA
- Beele
代表曲
- Daddy Yankee — Gasolina (2004)
- Don Omar — Danza Kuduro (2010)
- Luis Fonsi — Despacito (2017)
生まれた背景
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まず1980年代、パナマでスペイン語のレゲエ/ダンスホール(reggae en español)が発展し、ラテンアメリカ合衆国各地に広がった。1990年代前半にこれがプエルトリコのサン・フアンへ伝わり、路上の車庫パーティ(marquesina)やアンダーグラウンドのカセット・ミックステープを通じてシーンが育つ。そうした路上のDJたち——代表格はDJ Playero——がデンボウ中心の様式を1990年代半ば(1995〜96年ごろ)までに定着させ、「reggaeton」という呼び名はDJ Nelsonが生んだとされる。1990年代半ばの検閲圧力(1995年の摘発を含む)と2002年の上院公聴会を経て、シーンはアンダーグラウンドからレーベル契約・商業化へと移った。2000年代前半、Daddy Yankeeを筆頭とする一群がメインストリームへ躍り出て、2004年の『Gasolina』が世界進出の口火を切った。2010年代後半には、コロンビア勢(J Balvin、Maluma)とBad Bunnyらプエルトリコの第2波が担い手の国を広げ、ラテン・ポップを世界の主流へ押し上げた。Bad Bunnyの『Un Verano Sin Ti』(2022)は、全編スペイン語のアルバムとして米Billboard 200の年間1位に立ち、Grammy主要部門(年間最優秀アルバム)にも初めてノミネートされた。
音楽的特徴の詳細
リズムDembowリズム、4/4
その後の代表曲
- Bad Bunny — Dákiti (2020)
- Bad Bunny — Tití Me Preguntó (2022)
日本との関係
豆知識
源をたどると、ジャマイカのプロデューサー Steely & Clevie が手がけた一本のリディム(ダンスホールで使い回される伴奏トラック)『Poco Man Jam』(1989〜90)に行き着く。これをシャバ・ランクスの『Dem Bow』(1990)がリズムとして世界に広め、その再演としてパナマのNando Boom『Ellos Benia』向けに作り直されたインストがプエルトリコへ渡り、現地のプロデューサーに繰り返しサンプルされてレゲトンの土台になった。
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たった一本の伴奏が一つのジャンルの心臓となり、30年にわたって世界のヒット曲を鳴らし続けている。
影響・派生で結ばれたジャンル
もっと見る(あと10件と系譜図)
感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
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