古典

ライブラリ・ミュージック

Library Music

イギリス / 西ヨーロッパ · 1955年〜

別名: Production Music / KPMミュージック

テレビ・映画・広告で使う目的で制作された、版権処理済みの「即用」音楽群。1960-80年代の英KPMがアイコン。

どんな音か

ライブラリ・ミュージックは、テレビ、映画、広告、ニュース、スポーツ番組などで使いやすいように作られた実用音楽。ファンクジャズ、ラウンジ、ロック、電子音など、用途別に短く整えられている。Alan HawkshawやBrian Bennettの曲には、番組のオープニングや刑事ドラマの追跡場面にすぐ使えそうな即効性がある。

生まれた背景

1950年代以降、放送や映像制作の現場で、権利処理しやすい音源集として発展した。特に1960〜80年代のイギリスKPMなどのレーベルは、腕の立つスタジオ・ミュージシャンによる高品質な録音を大量に残した。元は裏方の音楽だったが、後にDJやサンプリング文化の中で再評価された。

聴きどころ

曲の短さと機能性を聴くと面白い。イントロ数秒で場面を立ち上げ、リフは覚えやすく、展開は編集しやすい。ファンク系ではドラムとベースの切れ味、ブラスの短い合図、エレピやギターの小技が詰まっている。

発展

1990年代以降、Hip HopプロデューサーとUKハウントロジー勢がLibrary Musicを再発見し再評価。Trunk Records、Be With Records等が再発を担った。

出来事

  • 1966: KPM『1000 Series』 / 1974: Alan Hawkshaw『The Beat』 / 2000s: Trunk Records再発

派生・影響

Hauntology、Hip Hop sampling、Easy Listening。

音楽的特徴

楽器オーケストラ、シンセ、ドラムキット、ビッグバンド

リズム短尺機能音楽、シネマティック、テンポ多様

代表アーティスト

  • Brian Bennettイギリス · 1958年〜
  • Alan Hawkshawイギリス · 1962年〜2021

代表曲

日本との関係

日本でも放送用音楽、劇伴、CM音楽の文化は厚く、ライブラリ・ミュージック的な使われ方は身近にある。海外ライブラリ音源は渋谷系、レアグルーヴ、サンプリング好きの間で掘られ、テレビで聞いたような既視感のある音として楽しまれてきた。

初めて聴くなら

入口は「The Champ — Alan Hawkshaw (1968)」。サンプリングでも知られる強いブレイクがある。アクション感を聴くなら「Chase Side Shoot Up — Brian Bennett (1979)」。ファンクの切れ味は「Beat Me Til I'm Blue — Alan Hawkshaw (1972)」がよい。

豆知識

ライブラリ・ミュージックは、作曲家の自己表現より用途が先にある音楽だった。だからこそ、ジャンルの特徴が数十秒で伝わるように凝縮され、後のDJには宝箱のように聴こえた。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1910年代1950年代2000年代ライブラリ・ミュージックライブラリ・ミュージックジャズジャズホーントロジーホーントロジー凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
ライブラリ・ミュージックを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

イギリス · 1955年前後 (±25年)

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