ジャズ

ニュー・ジャズ

Nu-jazz

国際 / 西ヨーロッパ · 1995年〜

別名: Future Jazz

1990年代後半に成立した、Jazzと電子音楽/Hip Hop/Drum'n Bassを融合したサブジャンル。

どんな音か

ジャズの即興性とコード感に、ハウス・ミュージックのクリックトラック、ドラムンベースのポリリズム、ヒップホップのサンプリングを合わせた音楽。テンポは70〜100 BPM と緩やかで、ピアノやウッドベースが前面に出ることも多い。夜のカフェ、読書、瞑想に適した空気感を持つ。

生まれた背景

1990年代後半、パリ、ベルリン、ロンドンの都市部で同時多発的に生成。Nujabes(東京)、St Germain(パリ)、Bugge Wesseltoft(ノルウェー)が先駆。ジャズ奏者とエレクトロニック・プロデューサーのコラボレーションが加速した時代。

聴きどころ

ジャズの旋律的な動きと電子音のビートのズレ。ピアノのタッチ、サンプルされた楽器音の質感、プロダクション内の『空間』を追う。楽器の奥行き感が重要で、音響の『隙間』を味わうことがポイント。

発展

2000年代日本ではNujabesがHip HopとJazzを融合する形で独自の道を開き、海外のChillhop/Lo-Fi Hip Hopにも影響を与えた。

出来事

  • 1999: St Germain『Tourist』 / 2003: Cinematic Orchestra『Man With a Movie Camera』 / 2003: Nujabes『Metaphorical Music』

派生・影響

Acid Jazz、Lo-fi Hip Hop、Future Beats、Trip Hop。

音楽的特徴

楽器サンプラー、シンセ、ピアノ、ホーン、ドラム

リズム可変、ハウスビート、Hip Hopブレイク

代表アーティスト

  • St Germainフランス · 1993年〜
  • Jazzanovaドイツ · 1995年〜
  • Nujabes日本 · 1995年〜2010
  • Bugge Wesseltoftノルウェー · 1996年〜

代表曲

日本との関係

Nujabes『Metaphorical Music』(2003)は、アニメ『サムライ・チャンプルー』のサウンドトラックとして国内外で話題になった。日本での伝統的なジャズ受容と電子音楽の融合を示す重要な例。同時代の在京エレクトロニック・プロデューサーが多く影響を受けた。

初めて聴くなら

St Germain『Rose Rouge』で夜中に瞑想的に。Nujabes『Feather』は朝の読書に。Bugge Wesseltoft『It's Snowing on My Piano』は、うっすら雪が降る冬の夜に。

豆知識

ニュー・ジャズ』という言葉は、むしろ音楽産業側がマーケティング目的で付けたラベル。アーティスト本人たちは『ジャズとエレクトロニクスの対話』と考えている傾向が強く、ジャンル確立の過程そのものがアイデンティティの問題。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1980年代1990年代2010年代ニュー・ジャズニュー・ジャズアシッドジャズアシッドジャズローファイ・ヒップホップローファイ・ヒップホップ凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
ニュー・ジャズを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

国際 · 1995年前後 (±25年)

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