エレクトロニック

マイクロサウンド

Microsound

国際 / 北米 · 1995年〜

Curtis Roadsの著作タイトルにも由来する、極小時間スケールの音響粒子を組成する電子音響音楽。

どんな音か

マイクロサウンドは、非常に短い音の粒を組み合わせて作る電子音響音楽。クリック一つ、数ミリ秒のノイズ、細かい粒状の音が集まり、砂の雲や光のちらつきのような質感になる。Alva Notoは硬い信号音を精密に並べ、池田亮司はデータの点滅のような高音と低音で聴覚を研ぎ澄ませる。

生まれた背景

1990年代後半、コンピュータで音を細かく切り刻み、粒子として扱う制作が現実的になったことで注目された。Curtis Roadsの研究や著作は、この分野の理論的な支えになった。クラブのビートよりも、音の最小単位、時間の解像度、デジタル処理の粒立ちに関心が向く。

聴きどころ

大きな旋律ではなく、音の粒の密度を聴く。粒がまばらなら点描のように、密集すると雲のように聴こえる。ヘッドホンで小さめの音から始めると、高音の鋭さや低音の短い圧がつかみやすい。静かな部分にも情報が多い。

発展

12k、Lineレーベルなどがリリース面で重要な拠点となり、現代音響芸術全般に影響。

出来事

  • 2001: Curtis Roads『Microsound』(MIT Press) / 2002: Steve Roden『Forms of Paper』

派生・影響

Lowercase、Glitch、Sound Art。

音楽的特徴

楽器Max/MSP、SuperCollider、Granularシンセ

リズムテンポレス、粒子的構造

代表アーティスト

  • Curtis Roadsアメリカ合衆国 · 1972年〜
  • Kim Casconeアメリカ合衆国 · 1995年〜
  • 池田亮司日本 · 1995年〜
  • Alva Notoドイツ · 1996年〜
  • Richard Chartierアメリカ合衆国 · 1998年〜

代表曲

日本との関係

日本では池田亮司の作品を通じて、音楽、美術、数学的な視覚表現を横断するものとして知られる。ギャラリーやメディアアートの場で体験することも多く、クラブミュージックというよりインスタレーションに近い聴かれ方もある。

初めて聴くなら

精密な電子音としては「Transrapid — Alva Noto (2003)」。データ的な切れ味なら「Dataplex — 池田亮司 (2005)」。より理論的な粒の感覚に興味があればCurtis Roadsの作品へ進むとよい。

豆知識

マイクロサウンドは音量が小さいという意味ではなく、時間単位が小さいという意味が強い。肉眼で見えない粒を顕微鏡で見るように、普段は一つの音として聞いているものを細かな粒へ分解する。グラニュラー合成のように音を粒へ砕く技術は、静かな作品だけでなく、後のアンビエントやサウンドデザインにも広く影響した。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1990年代2000年代マイクロサウンドマイクロサウンドグリッチグリッチロワーケースロワーケース凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
マイクロサウンドを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

国際 · 1995年前後 (±25年)

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