ポップ

K-pop

K-pop

ソウル / 韓国 / 東アジア · 1992年〜

1990年代以降の韓国で発展した、ダンス・アイドル・映像演出と結合したポップ音楽。

どんな音か

BPMは100台後半から130台。打ち込みのキックは前面に出ず、シンセベースとサンプルされたパーカッションが下から押し上げる。ボーカルは何人かのメンバーで分担し、Aメロ・サビ・ラップ・ダンスブレイク・落ちサビ……と1曲のなかで景色がいくつも切り替わる。コーラス処理は分厚いが、ライブで歌うことを前提に主旋律はくっきり残る。MV、振り付け、衣装、コンセプトムービーが「曲」とほぼ同格に作られていて、音だけ聴くより映像と一緒に体験するほうが構造が分かりやすい。

生まれた背景

1990年代後半、ソウルのSMエンタテインメントがH.O.T.を組んでデビューさせたあたりが業界的なゼロ地点。日本のアイドル制作とアメリカ合衆国のR&B/ヒップホップを下敷きに、長期トレーニング生制度と海外マーケティングを早い段階で組み合わせた。2010年代に入って少女時代、東方神起、BIGBANGがアジア圏で当たり、2017年のBTS『Love Yourself: Her』以降は完全に英語圏のチャート競争に参加するようになる。第4世代と呼ばれるNewJeans、IVE、LE SSERAFIM、aespaが2020年前後にデビューし、いまは「コンセプトを引用する」段階に入っている。

聴きどころ

イントロ、Aメロ、プリコーラス、サビ、ラップ、ダンスブレイク、落ちサビ。各セクションが2〜4小節で次に進むので、最初は「いま何小節目か」より「いまどの面に入ったか」を追うとリズムがつかめる。サビでメインボーカルがどこを担当するか、ハモリがどう積まれるか、低音シンセが何拍目で入るかも聴きどころ。MV付きで観ると振り付けがそのまま曲の構造解説になっていることが多い。

音楽的特徴

楽器シンセ、ドラムマシン、声、しばしば多言語のラップ

代表アーティスト

  • Girls' Generation (소녀시대)韓国 · 2007年〜
  • BTS韓国 · 2013年〜
  • BLACKPINK韓国 · 2016年〜

代表曲

日本との関係

東方神起、KARA、少女時代の進出(2010年前後)から日本市場は常に最大の海外売上先。BoAは韓国で生まれた歌手だが日本語アルバムでオリコン1位を取った最初の海外女性アーティストでもある。最近はNiziU、JO1、TWICEのMINAやMOMOら、日本人メンバーを正規メンバーとして含む第4世代グループが当たり前になり、日韓の境界はほぼ消えた。秋元康グループの48/46系列がコンセプト面でNewJeans周辺と相互参照する場面も増えている。

初めて聴くなら

夜に聴くなら、IU『Through the Night』。声と弦楽だけで成立する曲で、K-popの「歌唱」軸がよく分かる。踊りたいなら、NewJeans『Super Shy』。BPMは120台でやさしいが、ベースとパーカッションだけで前に進む潔さが第4世代らしい。一気にスケールを掴みたいなら、BTS『Spring Day』。バラードとしてもK-popとしても代表作。

豆知識

「韓流」という日本語の呼び名は、もとは中国語の신문 표현(2001年前後の北京での流行語)が韓国日本を経由して定着したもの。K-popのMVに「easter egg」と呼ばれる伏線(次のカムバックの予告)が仕込まれるのは2010年代半ばからの慣習で、ファンが共同で読み解く前提で作られる。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1920年代1970年代1990年代2000年代2010年代K-popK-popトロットトロットヒップホップヒップホップシンセポップシンセポップV-POPV-POPKインディーKインディーT-POPT-POPP-POPP-POP凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
K-popを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

韓国 · 1992年前後 (±25年)

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