V-POP
ベトナム発のポップ音楽。2010年代後半からRap Việtを経由したヒップホップ寄りの作品が台頭。
まずはここから
ひとことで言うとベトナム発のポップ音楽。2010年代後半からRap Việtを経由したヒップホップ寄りの作品が台頭。
まずはこの曲からSơn Tùng M-TP — Chúng Ta Của Hiện Tại ▶ YouTube
代表的な人Sơn Tùng M-TP
どんな音か
V-POPはベトナム語で歌われるポップスの総称で、2020年代以降は欧米的なトラップ・R&Bの作法を完全に取り込んだサウンドが主流になっている。BPM90前後のメロウなトラップに鼻にかかった甘い男声を乗せるバラード型と、Sơn Tùng M-TPが切り拓いたシンセ煌めくダンスポップの二系統が太い柱で、声調言語ベトナム語特有のメロディの跳ね方が、英語ポップとは違う独特のフックを生む。録音はソウル経由のクリーンで広いミックスが好まれ、サビでスネアを抜いて声を浮かせる「タメ」の作り方は東アジア共通の感覚に近い。
このジャンルを特徴づける代表的なリズムパターン。再生ボタンでループ再生し、下のリズム譜で今どの拍が鳴っているかを確認できます。
聴きどころ
初めて聴くなら
代表アーティスト
- Sơn Tùng M-TP
- HIEUTHUHAI
- MONO
代表曲
- Sơn Tùng M-TP — Chúng Ta Của Hiện Tại (2020)
- MONO — Waiting For You (2022)
- HIEUTHUHAI — Không Thể Say (2023)
生まれた背景
ベトナム経済が二桁成長を続けた2010年代、ホーチミンとハノイの若者がスマホでK-POPとUSヒップホップを浴びるように吸い込み、それを母語で返したのがいまのV-POPの空気だ。テレビ局主導の歌謡曲時代を一気に飛び越え、YouTubeとTikTokがチャートそのものになった。
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決定打は『Rap Việt』(2020〜)の爆発で、地方訛りで韻を踏むラッパーが一夜で国民的スターになる回路が出来上がり、HIEUTHUHAIのようなZ世代アイドル・ラッパーが登場した。社会主義国家の検閲線をすれすれで縫いながら、恋愛と都市生活のリアルを歌う、いま最も勢いのある東南アジアの音だ。
日本との関係
豆知識
「V-POP」という呼称が定着したのは実はかなり最近で、2000年代までは「nhạc trẻ(ニャック・チェ)」と呼ばれていた。Sơn Tùng M-TPはデビュー初期にSKY-EというプロデューサーがK-POPのトラックに酷似していると炎上したが、その騒動を逆手に取って自前のレーベルM-TP Entertainmentを立ち上げ、いまや在ベトナム最強のIPになった。
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『Rap Việt』はベトナムテレビ史上最高視聴率を更新した音楽番組で、優勝者の賞金は10億ドン(約600万円)。社会主義国家でラップが国民番組になった珍しい例だ。
影響・派生で結ばれたジャンル
もっと見る(あと1件と系譜図)
感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
V-POPが好きな人は、この6つも刺さる可能性が高いです。系譜図には出てこない、意外な隣人たち。
