ゴア・トランス
1990年代初頭、インド・ゴア州のヒッピー・パーティ文化から発展したトランス。サイケデリックな上音とアシッドベースを特徴とする。
どんな音か
生まれた背景
1980年代後半のインド・ゴア州(旧ポルトガル植民地、ヒッピー集落として有名)で、欧米から来た若者たちがビーチ・パーティで電子音楽をかけ始めたのが起源。1989〜92年にDJ Goa Gil、Goa Connectionらがアシッド・ハウス、テクノを「より精神的に」アレンジ。1993〜97年にイスラエル発のInfected Mushroom、ドイツのEat Static、イギリスのJuno Reactorらが商業化、世界各地に「サイトランス」フェスティバル(Boom Festival, Ozora, Universoなど)が広がった。ピーク後はPsy-トランス、Dark Psy、Forest トランス、Suomisaundi、Hi-Tech Psyなど多様化が続いている。
聴きどころ
シンセサイザーのアルペジオが、1小節のなかで何音動くか(古典的な16〜32音の高速アルペジオ)。サイドチェイン(キックに合わせて他の音が呼吸する加工)で全体が「うねる」感覚。ブレイクダウン(キックが消える)から再びキックが戻る瞬間の緊張感。屋外で大音量で聴くのが本来のフォーマット。
発展
1995年前後にDragonflyやBlue Roomレーベルを通じて欧州メインストリーム化。後にPsychedelic Trance(Psytrance)として再定式化された。
出来事
- 1991: Goaシーン形成期 / 1995: Hallucinogen『Twisted』 / 1997: Astral Projection『Dancing Galaxy』
派生・影響
Psytrance、Acid Trance。
音楽的特徴
楽器TB-303、シンセ、サンプラー
リズム135-150 BPM、4つ打ち、アシッド・ベースライン
代表アーティスト
- Astral Projection
- Infected Mushroom
代表曲
- Mahadeva — Astral Projection (1995)
- People Can Fly — Astral Projection (1996)
- Dancing Galaxy — Astral Projection (1997)
- The Gathering — Infected Mushroom (1999)
- None of This is Real — Infected Mushroom (2003)
日本との関係
初めて聴くなら
古典なら、Astral Projection『Trust in トランス』(1996)。商業ピーク期の代表作。Infected Mushroom『The Gathering』(1999)、Hallucinogen(Simon Posford)『Twisted』(1995)。
豆知識
影響・派生で結ばれたジャンル
同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル
- ポップパンジャーブ・ポップ
