ダークシンセ
Synthwaveをホラー映画・スラッシャー的美学とDistortionで再構成した、よりアグレッシブなサブジャンル。
どんな音か
1980年代のシンセ音色を使いながら、暗くアグレッシブに作り替えた世界。ベースは太くて低く、ギターのようなディストーションでビリビリと暴れる。シンセの高周波は明るくなく、緊張感のある不穏さを保つ。ドラムは直線的で、スピード感よりも重さを感じさせる。歌がない曲が大半で、あっても処理されているか即興的。映画のサスペンス・シーンのような映像的な快感があり、聴く側が勝手に物語を補完する。
生まれた背景
聴きどころ
シンセ・ベースのディストーション具合。ビープ音やスイープ音がどう組み合わさるか。映像的な「シーン切り替え」を音で感じること。ドラムのビートがシンプルなのに、その上の音層の複雑さとのギャップ。各曲が短く(3〜5分)凝縮されている中で、何度もテンションが上下する構造。
発展
Blood Music等のレーベルがシーン化を支援し、ゲーム『Hotline Miami 2』『Furi』等のサントラ起用で拡大。Industrial Metalとの境界が曖昧化し、後にDoomwaveなど派生も生まれた。
出来事
- 2012: Perturbator『Terror 404』 / 2015: Carpenter Brut『Trilogy』 / 2017: Perturbator『New Model』
派生・影響
Industrial、Black Metal、Synthwaveと交差。
音楽的特徴
楽器アナログシンセ、ディストーションシンセ、ギター、ドラムマシン
リズム130-160 BPM、フォー・トゥ・ザ・フロア、ディストーション・ベース
代表アーティスト
- Carpenter Brut
- Perturbator
代表曲
- Run — Carpenter Brut (2013)
- Sentient — Perturbator (2014)
- Turbo Killer — Carpenter Brut (2016)
Trilogy — Carpenter Brut (2015)
Sexkiller on the Loose — Perturbator (2014)
日本との関係
初めて聴くなら
夜、映画を観るような気分で聴くなら、Carpenter Brutの「Turbo Killer」(2016)。5分弱で起承転結が完結し、ダークシンセの魅力がコンパクトに詰まっている。少し詳しく知りたいなら同じCarpenter Brutの「Trilogy」(2015)の3部構成で、テーマが一貫しながら変化する。Perturbatorの「Sentient」(2014)は実験的でやや難しめ。
豆知識
影響・派生で結ばれたジャンル
同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル
- ヒップホップ・R&Bアフロ・トラップ
- エレクトロニックハーシュ・ノイズ・ウォール
- ロック・メタルブラックゲイズ
- エレクトロニックサチュレーション楽派
- エレクトロニックフレンチコア
- エレクトロニックフレンチタッチ
