アニメソング(アニソン)
アニメ作品の主題歌・劇伴を中心とする、日本独自に発展した商業ポップ音楽圏。
どんな音か
生まれた背景
1960年代のテレビアニメ普及とともに、作品名や主人公を歌う主題歌が定着した。1970年代のロボットアニメ、1980年代のアイドルやシティポップとの接近、1990年代以降のCD市場、声優文化、深夜アニメ、ネット配信を通じて、アニソンは作品宣伝の曲から独立したライブ文化へ広がった。映像、声優、ファンコミュニティが音楽の聴かれ方を作る点が大きい。
聴きどころ
テレビサイズを意識して、イントロ、Aメロ、サビへの到達の速さを聴くとよい。短い時間で作品の温度を伝えるため、転調、掛け声、ギターの刻み、ストリングスの上昇がはっきり置かれる。劇伴では、メロディよりリズムの反復や合唱の入り方が、戦闘、日常、喪失の場面をどう支えるかを聴きたい。
発展
1990年代タイアップ・アニメ黄金期(『新世紀エヴァンゲリオン』高橋洋子『残酷な天使のテーゼ』)、2000年代深夜アニメ枠の興隆、2010年代以降『君の名は。』RADWIMPSや米津玄師『Lemon』などタイアップが大ヒット曲化、海外への波及も加速した。
出来事
- 1963: 『鉄腕アトム』 / 1995: 『残酷な天使のテーゼ』 / 2006: JAM Project世界ツアー / 2016: RADWIMPS『前前前世』
派生・影響
J-Pop、Visual Kei、Anime Idol、Vocaloid。
音楽的特徴
楽器バンド編成、シンセ、オーケストラ、声
リズム可変、JPop形式、シネマ的展開
代表アーティスト
- 久石譲
- 川井憲次
- 菅野よう子
- 梶浦由記
- 澤野弘之
代表曲
- Pegasus Fantasy — 川井憲次 (1986)
- 残酷な天使のテーゼ — 高橋洋子 (1995)
- Tank! — 菅野よう子 (1998)
- 鳥の詩 — 麻枝准 (2004)
- Vogel im Käfig — 澤野弘之 (2013)
残酷な天使のテーゼ — 菅野よう子 (1995)
日本との関係
日本発のジャンルそのものと言ってよい。テレビ、映画、ゲーム、声優ライブ、フェス、カラオケを通じて世代ごとの記憶に残り、海外では日本語のまま歌われる曲も多い。アニメ作品の国際配信が増えたことで、アニソンはJ-POPへの入口にもなっている。
初めて聴くなら
ジャズと映像の速度を感じるなら「Tank! — 菅野よう子 (1998)」。国民的な主題歌の強度なら「残酷な天使のテーゼ — 高橋洋子 (1995)」。劇伴の合唱と緊張感を聴くなら「Vogel im Käfig — 澤野弘之 (2013)」が分かりやすい。
豆知識
アニソンでは、フル尺よりテレビサイズが先に体へ入ることが多い。サビの位置や間奏の短さが放送枠に合わせて設計されるため、フル尺を聴くと、2番やブリッジに作家の遊びが見つかることがある。
影響・派生で結ばれたジャンル
同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル
- ポップアイドル(現代)
- 古典特撮音楽
- ポップシティポップ
- ポップ歌謡曲
- エレクトロニックノイズ・ミュージック
- ロック・メタルJロック
- 古典JRPGサウンドトラック
