エレクトロニック

アップリフティング・トランス

Uplifting Trance

オランダ / 西ヨーロッパ · 1998年〜

1990年代後半、感情高揚を志向するトランスのメインストリーム形式。Tiësto、Armin van Buurenらが代表。

どんな音か

アップリフティング・トランスは、1990年代後半以降のトランスの中で、感情の高揚と大きなメロディを前面に出すスタイル。速めの四つ打ち、アルペジオ、長いビルドアップ、空へ開けるようなブレイクが特徴である。クラブで踊る音楽でありながら、サビに近い主旋律が強く、聴き手の感情を一気に持ち上げる。

生まれた背景

オランダドイツイギリスのクラブシーンで、プログレッシブ・トランスユーロダンスの要素を取り込みながら広がった。Tiësto、Armin van Buuren、Ferry Corstenらが大規模フェスやラジオ番組を通じて国際的に人気を得た。2000年代には、EDM以前の大規模ダンスミュージックの中心的な形式の一つになった。

聴きどころ

キックの上で、細かいシンセの反復が少しずつ開いていく過程を聴く。ブレイクではビートが抜け、パッドと主旋律が広がり、ドロップで全体が戻る。この落差がアップリフティングの快感である。メロディが甘く感じられることもあるが、音色の透明感と展開の長さが合うと、大きな会場で強い一体感を生む。

発展

2000年代を通じて世界的トランスシーンの中核となり、2010年代以降はProgressive Tranceや EDM Big Roomへ吸収されていった。

出来事

  • 1999: Ferry Corsten『Out of the Blue』 / 2001: ASOT放送開始 / 2008: Armin van Buuren『Imagine』

派生・影響

Progressive Trance、EDM。

音楽的特徴

楽器シンセ、ピアノ、ストリングス、TR-909

リズム138-142 BPM、4つ打ち、長いビルドアップ

代表アーティスト

  • Ferry Corstenオランダ · 1993年〜

代表曲

日本との関係

日本では2000年代のクラブ、トランス・コンピレーション、アニメやゲーム系のリミックス文化とも接点があった。渋谷系の商業トランスとは別に、海外DJの来日イベントやネットラジオで本格的なアップリフティング・トランスを追う層もいる。メロディ重視のため、日本のリスナーには比較的入りやすい。

初めて聴くなら

入口は「Out of the Blue — Ferry Corsten (1999)」。明るいシンセと高揚感がジャンルの基本を示している。続けて「In and Out of Love — Armin van Buuren (2008)」でボーカル曲の形を、「Adagio for Strings — Tiësto (2005)」でクラシック旋律をフェス向けに変える手法を聴くとよい。

豆知識

アップリフティング・トランスでは、曲の中盤に長いブレイクを置くことが多い。踊りを止めるように見えて、実際にはドロップの爆発力を最大にするための時間である。DJセットでは、このブレイクをどうつなぐかが会場の感情を左右する。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1990年代アップリフティング・トランスアップリフティング・トランストランストランス凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
アップリフティング・トランスを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

オランダ · 1998年前後 (±25年)

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