ルンバ・コンゴレーズ
1940年代の両コンゴで、キューバ・ルンバ録音と中央アフリカの伝統リズムが出会って生まれた、リンガラ語で歌われる近代アフリカン・ポピュラー音楽の母体。
どんな音か
生まれた背景
1940〜50年代のキンシャサ(当時はベルギー領コンゴ・レオポルドヴィル)で、キューバ音楽(キューバ・ソン、ルンバ)を地元のミュージシャンが翻案して成立。20世紀前半にキューバの78回転レコードがアフリカに大量輸出され、コンゴで「キューバの音楽=自分たちのアフリカのリズム感覚と地続き」と感じられたことが起点。1960年代独立後、Le Grand Kallé(『Indépendance Cha Cha』1960、独立記念曲)、Franco(Luambo Makiadi)とOK Jazzが基礎を固めた。1970年代以降に「スークース」へ電化・高速化していく。2021年にユネスコ無形文化遺産に登録された。
聴きどころ
キューバ・ルンバの直接の影響: クラーベ(2小節の基本リズム)、ピアノのモントゥーノ(2小節の繰り返しパターン)を、エレキギターが翻案して演奏する。複数本のエレキ・ギターの絡み合い(リード・リズム・ベース・ソロ)。「セベン」(高速ダンス・パート)に突入する瞬間、リズムが一気に高速化する変化。
発展
1953年フランコ・ルアンボ&OKジャズと、ル・グラン・カレ&アフリカン・ジャズの二大派が競合し、独立直後の1960年に両バンドが「インデパンダンス・チャチャ」を共演して汎アフリカ独立の象徴曲となった。1970~80年代にはタブー・レイ・ロシュロー、パパ・ウェンバ、ザイコ・ランガ・ランガが世代交代を進め、スークースとンドンボロへ接続した。2021年にユネスコ無形文化遺産に登録された。
出来事
- 1948: ンガンダ・ジョセフ・カバセレ『アフリカン・ジャズ』結成
- 1956: フランコ・ルアンボがOKジャズ参加
- 1960: 「インデパンダンス・チャチャ」録音
- 1972: ザイコ・ランガ・ランガ結成
- 2021: ユネスコ無形文化遺産登録
派生・影響
スークース、ンドンボロ、サパー文化、サヘル・マンディング・ポップ、東アフリカのベンガにも影響を与えた。
音楽的特徴
楽器ツインギター、ベース、ホーンセクション、コンガ、声
リズムルンバからセベンへ展開する構成、4拍子、循環するギター・リフ
代表アーティスト
- Joseph Kabasele
代表曲
- Pitié — Tabu Ley Rochereau (1971)
African Jazz Mokili Mobimba — Joseph Kabasele (1965)
Bina na Ngai na Respect — Franco Luambo (1986)
Independance Cha Cha — Joseph Kabasele (1960)
Independence Cha Cha — Joseph Kabasele (1960)
日本との関係
初めて聴くなら
1曲だけ聴くなら、Le Grand Kallé & African Jazz『Indépendance Cha Cha』(1960)。1960年のコンゴ独立記念曲、ルンバ・コンゴレーズの代表的1曲。Franco『Mario』(1985)、OK Jazz『Mokolo Yoo Boyokana』。
