ロウアーケース・ミュージック
1990年代後半に興った、極小・極静の音を主素材とする実験音楽の潮流。
まずはここから
ひとことで言うと1990年代後半に興った、極小・極静の音を主素材とする実験音楽の潮流。
まずはこの曲からモートン・フェルドマン — Crippled Symmetry ▶ YouTube
代表的な人モートン・フェルドマン
どんな音か
ロウアーケース・ミュージックは、非常に小さな音、弱い物音、ほとんど聴こえない空気の動きを素材にする実験音楽。紙を触る音、部屋のノイズ、電子機器の微かな鳴りが、拡大されて作品になる。Steve Rodenの「Forms of Paper」では、紙に関わる小さな音が、静かな顕微鏡写真のように聴こえる。
聴きどころ
再生音量を上げすぎず、部屋の音と作品の音の境目を聴くとよい。何も起きていないような時間に、紙の繊維が擦れる音や電子音の細い線が現れる。集中して聴くほど、自分の呼吸や椅子の音まで作品に混ざってくる。
初めて聴くなら
入口は「Forms of Paper — スティーヴ・ローデン (2001)」。より長い静けさに耳を慣らすなら「Crippled Symmetry — モートン・フェルドマン (1983)」。音響の実験としては「Time On A Triangle — アルヴィン・ルシエ (1989)」も近い感覚で聴ける。
代表アーティスト
- モートン・フェルドマン
- アルヴィン・ルシエ
- スティーヴ・ローデン
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- 中村としまる
代表曲
- モートン・フェルドマン — Crippled Symmetry (1983)
- スティーヴ・ローデン — Forms of Paper (2001)
- スティーヴ・ローデン — From Behind The Garden (2003)
もっと見る(あと2件)
- スティーヴ・ローデン — Nocturnes for the Blue Hour (2008)
- アルヴィン・ルシエ — Time On A Triangle (1989)
生まれた背景
1990年代後半のアメリカ合衆国を中心に、サウンドアート、フィールドレコーディング、ミニマルな電子音響の流れから出てきた。大音量や劇的な構成に反対するというより、普段は無視される音を聴くために音楽の焦点を極端に小さくした。
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Morton Feldmanの静けさやAlvin Lucierの音響実験とも遠くつながる。
音楽的特徴の詳細
楽器微小ノイズ源、コンピュータ、フィールド録音
リズム極小ダイナミクス、長い時間構成、静寂
発展
スティーヴ・ローデン「Forms of Paper」(2001)、ベルンハルト・ギュンター、リチャード・チャートランド、テイラー・デュプリーなどが代表。Linerecords、12k、Trenteoiseauxなどのレーベルが拠点となった。
出来事
- 1999: スティーヴ・ローデン「Lowercase Sound」用語使用
- 2001: ローデン「Forms of Paper」
- 2002: 「Lowercase Sound」コンピレーション、12k
- 2008: 国際的拡散の頂点
派生・影響
アンビエント、サウンドアート、現代電子音響音楽、現代の「静寂志向」音楽全般に影響を残している。
日本との関係
豆知識
ロワーケースという名前は、大文字で主張する音楽ではなく、小文字のような音に耳を寄せる態度を表している。聴く環境そのものが作品に入り込むため、静かな部屋で聴くほど印象が変わる。
影響・派生で結ばれたジャンル
系譜図を見る
感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
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