エレクトロニック

フットワーク

Footwork

シカゴ / アメリカ合衆国 / 北米 · 1998年〜

シカゴで発展した、160 BPM級のシンコペーションと激しいダンスバトルが一体化した電子音楽。

どんな音か

BPM 160〜180のシンコペーション。ドラムは極めて複雑で、サンプルやチョップが重なる。ベースラインは最小限。ボーカルはアクペラか、ほぼ無し。一曲は3〜4分と短く、終わると次が始まるまでの間隔も短い。音は『ダンサーのための』『足の動きを促す』ために設計されている。

生まれた背景

1990年代後半、シカゴの南部で、DJ Rashad、RP Boo、Traxman らが発展させた。元は『Jacking』という踊りのための音楽が進化。ヒップホップのサンプリング技術とハウス・ミュージックの反復性、そしてシカゴの独特のダンス・バトル文化が結合。

聴きどころ

ドラムのシンコペーション。どうやって生成されているのか不明な複雑さ。ベースが意図的に『引いている』こと。そして一度ダンスバトルの映像を見ると、音と身体の同期がいかに精密か理解できる。

発展

2010年Planet MuのレーベルからRP Boo『Bangs & Works Vol. 1』が国際リリースされ、UK/EU/日本のクラブシーンへ波及。DJ Rashad『Double Cup』(2013)が広く批評的評価を獲得した。

出来事

  • 1998頃: シカゴでJukeから分化 / 2010: RP Boo『Bangs & Works Vol. 1』 / 2013: DJ Rashad『Double Cup』 / 2014: DJ Rashad急逝

派生・影響

Juke、Jungle、Drum & Bass、IDMと交差し、後続シーンを生成。

音楽的特徴

楽器サンプラー、TR-909、ヴォーカルチョップ

リズム160 BPM、3連符シンコペーション、複雑なキックパターン

代表アーティスト

  • Traxmanアメリカ合衆国 · 1991年〜
  • DJ Spinnアメリカ合衆国 · 1996年〜
  • RP Booアメリカ合衆国 · 1997年〜
  • DJ Rashadアメリカ合衆国 · 2002年〜2014

代表曲

  • Footworkin on AirTraxman (2012)
  • Brighter DayzDJ Rashad (2013)
  • Double CupDJ Rashad (2013)
  • Bend Yo BodyRP Boo (2010)
  • I Don't Give a FuckDJ Rashad (2013)

日本との関係

日本では限定的だが、ダンス・カルチャー愛好家、エクスペリメンタル・ミュージック好きには知られている。ネット動画によるダンスバトル映像の発見と同期する形で、2010年代中盤以降、徐々に認知が広がった。

初めて聴くなら

DJ Rashad『Double Cup』(2013)をダンスバトル映像で見ながら。RP Boo『Bend Yo Body』で、より原始的な素材から始まる過程を。Traxman『フットワークin on Air』で、別のアプローチ。

豆知識

フットワーク は『ジャンル』というより『ダンス+音楽の統合物』。アーティストは『DJ』というより『ビート・メイカー』と呼ぶべき存在。DJ Rashadはシカゴ南部での貧困の問題、ブラック・コミュニティの文化表現として フットワーク を位置づけていた。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1990年代フットワークフットワークジュークジューク凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
フットワークを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

アメリカ合衆国 · 1998年前後 (±25年)

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