フットワーク
シカゴで発展した、160 BPM級のシンコペーションと激しいダンスバトルが一体化した電子音楽。
どんな音か
BPM 160〜180のシンコペーション。ドラムは極めて複雑で、サンプルやチョップが重なる。ベースラインは最小限。ボーカルはアクペラか、ほぼ無し。一曲は3〜4分と短く、終わると次が始まるまでの間隔も短い。音は『ダンサーのための』『足の動きを促す』ために設計されている。
生まれた背景
1990年代後半、シカゴの南部で、DJ Rashad、RP Boo、Traxman らが発展させた。元は『Jacking』という踊りのための音楽が進化。ヒップホップのサンプリング技術とハウス・ミュージックの反復性、そしてシカゴの独特のダンス・バトル文化が結合。
聴きどころ
ドラムのシンコペーション。どうやって生成されているのか不明な複雑さ。ベースが意図的に『引いている』こと。そして一度ダンスバトルの映像を見ると、音と身体の同期がいかに精密か理解できる。
発展
2010年Planet MuのレーベルからRP Boo『Bangs & Works Vol. 1』が国際リリースされ、UK/EU/日本のクラブシーンへ波及。DJ Rashad『Double Cup』(2013)が広く批評的評価を獲得した。
出来事
- 1998頃: シカゴでJukeから分化 / 2010: RP Boo『Bangs & Works Vol. 1』 / 2013: DJ Rashad『Double Cup』 / 2014: DJ Rashad急逝
派生・影響
Juke、Jungle、Drum & Bass、IDMと交差し、後続シーンを生成。
音楽的特徴
楽器サンプラー、TR-909、ヴォーカルチョップ
リズム160 BPM、3連符シンコペーション、複雑なキックパターン
代表アーティスト
- Traxman
- DJ Spinn
- RP Boo
- DJ Rashad
代表曲
- Footworkin on Air — Traxman (2012)
- Brighter Dayz — DJ Rashad (2013)
- Double Cup — DJ Rashad (2013)
Bend Yo Body — RP Boo (2010)
I Don't Give a Fuck — DJ Rashad (2013)
日本との関係
日本では限定的だが、ダンス・カルチャー愛好家、エクスペリメンタル・ミュージック好きには知られている。ネット動画によるダンスバトル映像の発見と同期する形で、2010年代中盤以降、徐々に認知が広がった。
初めて聴くなら
DJ Rashad『Double Cup』(2013)をダンスバトル映像で見ながら。RP Boo『Bend Yo Body』で、より原始的な素材から始まる過程を。Traxman『フットワークin on Air』で、別のアプローチ。
豆知識
影響・派生で結ばれたジャンル
同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル
- エレクトロニックロウアーケース・ミュージック
- エレクトロニックロワーケース
- ロック・メタルマスコア
- エレクトロニックグリッチ・ホップ
- ロック・メタルスラム・デスメタル
- ヒップホップ・R&Bネオソウル
- エレクトロニックミニマル・テクノ
- ロック・メタルミッドウェスト・エモ
