スラム・デスメタル
Brutal Death Metalから派生した、低音グルーヴ・「スラムリフ」を強調するサブジャンル。
どんな音か
スラム・デスメタルは、ブルータル・デスメタルから派生した、低音の効いたグルーヴとスラムリフを核にするメタル。超低音のボーカル、重く落ちるブレイクダウン、ミュートされたギターの反復が特徴で、速さよりも身体を叩きつけるような重さを重視する。Devourmentはこの様式を決定づけた代表的バンドである。
生まれた背景
1990年代半ばのアメリカ合衆国で、ブルータル・デスメタル、ハードコアのモッシュ文化、グラインド的な過激さが交わって形成された。テクニカルな複雑さより、低く、鈍く、即効性のあるリフが求められた。1999年のDevourment「Molesting the Decapitated」は、後続のスラム系バンドに大きな影響を与えた。
聴きどころ
速いパートより、テンポが落ちた瞬間のリフを聴く。ギターが短い音型を反復し、ドラムが半拍単位で重心をずらし、ボーカルが言葉というより低い質量として乗る。音作りは極端で、輪郭が潰れて聴こえることも多いが、その潰れ方がジャンルの味である。苦手なら短い曲から試すとよい。
発展
2000-2010年代、ロシア/東欧でも独自シーンを形成した。
出来事
- 1999: Devourment『Molesting the Decapitated』
派生・影響
Brutal Death Metal、Deathcore、Goregrind。
音楽的特徴
楽器歪みギター、ベース、ドラム、ピッグスクィール
リズム中-低速グルーヴ、スラム・リフ、ダウンチューニング
代表アーティスト
- Devourment
代表曲
- Festering Vomitous Mass — Devourment (2009)
- Conceived in Sewage — Devourment (2013)
Babykiller — Devourment (1999)- Molesting the Decapitated — Devourment (1999)
Babykiller (Re-recorded) — Devourment (2003)
日本との関係
初めて聴くなら
入口は「Babykiller — Devourment (1999)」。過激な音像とスラムリフの性格がすぐ分かる。続けて「Molesting the Decapitated — Devourment (1999)」で初期の荒さを、「Festering Vomitous Mass — Devourment (2009)」でより現代的な音圧を聴くと、ジャンルの核がつかめる。
豆知識
Slamという言葉は、ライブで身体をぶつけるようなモッシュの感覚とも結びつく。スラム・デスメタルでは演奏の難しさを見せるだけでなく、リフ一つでフロアの動きを変える力が重視される。過激なジャケットや曲名も多いが、音楽的にはリズムの落とし所が曲の説得力を左右する。
