カプカ
2000年代、ナイロビで生まれたダンスホール+ヒップホップのハイブリッドで、後のゲンゲトーンの直接の親。
まずはここから
ひとことで言うと2000年代、ナイロビで生まれたダンスホール+ヒップホップのハイブリッドで、後のゲンゲトーンの直接の親。
まずはこの曲からJua Cali — Kwaheri ▶ YouTube
代表的な人Jua Cali
どんな音か
カプカ(カプカ)は、2000年代前半のナイロビで、ジャマイカのダンスホールのリディムとアメリカ合衆国ヒップホップのラップ様式を、スワヒリ語+シェング(スワヒリ+英語+スラング混成語)+英語で歌うローカル・ポップとして生まれた。テンポは90-105BPM、ドラムはダンスホール由来の『ブン・タッ・カ』パターンを守り、シンセは薄く広がる湿ったパッドが多い。『カプカ』という命名自体は Nonini(本名 Hubert Nakitare、1982-)がバウンス感を模した擬音『カプ・カ』から作ったとされる。並行して『カプカ』(Jua Cali が命名)という呼称も流通し、両者はほぼ同義に使われる。歌詞は初期は恋愛、酒、パーティ、後期は汚職、社会階級を扱う。
聴きどころ
初めて聴くなら
最初は Jua Cali『Nchi Ya Kitu Kidogo』(2005)、政治批評ラップとしてのカプカの頂点。続いて Nonini『We Kamu』(2007)、パーティ・チューンとしての側面。E-Sir の1曲(『Boomba Train』2003)も、この世代の起点として聴く価値がある。土曜の夜、部屋のスピーカーで鳴らすとバウンス感が伝わる。
代表アーティスト
- Jua Cali
- Nonini
代表曲
- Jua Cali — Kwaheri (2007)
- Nonini — We Kamu (2007)
- Nonini — Manzi Wa Kadu (2004)
生まれた背景
起点は Ogopa DJs(1998設立、Lucas Bikedo、Simon Kihara らのプロダクション・チーム)と Calif Records(Clemo こと Clement Rapudo 主宰)の二大レーベルが、2002-05年の間にナイロビの若手を大量に発表したことだった。E-Sir(本名 Isaac Mureu、1981-2003、ジャンル最初期の顔、2003年3月に自動車事故で夭折、22歳)、Nonini、Jua Cali、Nameless、Pilipili、Redsan、Deux Vultures らが Ogopa/Calif の看板を担った。
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2005年、Jua Cali の『Nchi Ya Kitu Kidogo』(『賄賂の国』の意)がジャンルを政治批評の音楽として広く認知させ、これが カプカ の一つの完成形となった。
音楽的特徴の詳細
楽器打ち込みドラム、シンセベース、シンセパッド、時にサンプリング、ボーカル
リズム90-105BPM、ダンスホール・リディム、シェング語の早口ラップ、フックの合唱
発展
2010年代前半までにダンスホール寄りの Kapuka はメジャー・レーベルとラジオの主流を占めたが、2015年前後にトラップ/デンボウの新世代が YouTube 主戦場で台頭、その中から Ethic Entertainment を中心とする Gengetone が2018-19年に独立したジャンルとして分岐した。Kapuka 世代の Nonini、Jua Cali はいまも現役で、若手ラッパーとのフィーチャリングで自分の系譜を継続的に更新している。
出来事
- 1998: Ogopa DJs 設立
- 2003: E-Sir 事故死
- 2005: Jua Cali『Nchi Ya Kitu Kidogo』
- 2007: Nonini『We Kamu』
- 2018: Gengetone 分岐
派生・影響
Gengetone(親ジャンル)、Ghanaian Hiplife(influenced)、Kenyan Hip-Hop(sibling)。
日本との関係
豆知識
E-Sir(1981-2003)はキャリアの絶頂期にナクル郊外で自動車事故で亡くなり、ケニアで最も惜しまれる音楽的死亡事故の一つとして記憶されている。彼の追悼日は毎年3月に Ogopa DJs 主催のトリビュート・ライブが続いている。
影響・派生で結ばれたジャンル
もっと見る(あと2件と系譜図)
感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
カプカが好きな人は、この6つも刺さる可能性が高いです。系譜図には出てこない、意外な隣人たち。
