ボリウッド音楽
ヒンディー語映画のサウンドトラック音楽。古典・民俗・西洋ポップを融合した最大級の大衆音楽。
どんな音か
生まれた背景
1930年代のインド映画が音声付きになると、歌は物語の中心になった。ムンバイの映画産業では、俳優が画面で歌い、専門のプレイバック・シンガーが録音する仕組みが発達し、Lata MangeshkarやKishore Kumarの声が時代の記憶になった。1990年代以降はA. R. Rahmanのような作曲家が電子音や世界各地の音を取り込み、海外市場にも広がった。
聴きどころ
歌手の声の装飾と、曲中の場面転換を聴くとよい。バラードでは母音の伸ばし方、ダンス曲ではドールや手拍子の入り方、サビ前のストリングスの盛り上げが鍵になる。映画音楽なので、曲だけで完結するより、映像の振り付けや表情と一緒に聴くと、過剰に感じる展開にも理由が見える。
代表アーティスト
- Lata Mangeshkar
- Kishore Kumar
- Rahat Fateh Ali Khan
- Sonu Nigam
- A. R. Rahman
- Sukhwinder Singh
- Arijit Singh
代表曲
- Lag Ja Gale — Lata Mangeshkar (1964)
- Mere Sapno Ki Rani — Kishore Kumar (1969)
- Chaiyya Chaiyya — Sukhwinder Singh (1998)
- Kal Ho Naa Ho — Sonu Nigam (2003)
- Jai Ho — A. R. Rahman (2008)
- Tum Hi Ho — Arijit Singh (2013)
日本との関係
初めて聴くなら
古典的な歌の美しさなら「Lag Ja Gale — Lata Mangeshkar (1964)」。現代的な国際感覚を知るなら「Jai Ho — A. R. Rahman (2008)」。列車上のダンスと歌の熱を味わうなら「Chaiyya Chaiyya — Sukhwinder Singh (1998)」が強い入口になる。
豆知識
ボリウッドはムンバイの旧名ボンベイとハリウッドを合わせた呼び名だが、インド映画音楽全体を指す言葉ではない。タミル語、テルグ語、マラヤーラム語など各言語圏にも巨大な映画音楽文化があり、歌手や作曲家が言語を越えて活動することも多い。
