ポップ
ダンドゥット
Dangdut
インドネシア / 東南アジア · 1968年〜
1960〜70年代のインドネシアで成立した、マレー・インド・アラブ・ロックを融合した大衆音楽。
どんな音か
BPM 100~130の中速テンポで、インドネシアの『ダンドゥット打楽器』(2タムタムドラムの連打)が『ドゥン、ドゥン』と反復され、その上にマレー的なボーカル、インド映画由来のシンセ、アラビア音階のメロディが層状に重なる。ボーカルは『鼻音的』で、歌詞は恋愛や社会的メッセージを扱う。ダンスは『腰を大きく振る』動作が特徴で、特に女性ダンサーの『官能性』が強調される。
生まれた背景
1968年、インドネシアで『マレー音楽』『インド映画音楽』『ロック』『アラビア音楽』が混交し、大衆ポップスとして成立。Rhoma Iramaが1970年代にスターになり、その後Inul Daratista(2000年代)、Ayu Ting Ting(2010年代)へと継続。インドネシア国内ではポップミュージックの中心的ジャンルであり、時に『下品』『淫靡』として保守派から批判されてきた。
聴きどころ
『Begadang — Rhoma Irama』での『ダンドゥット打楽器の基本形』。『Sik Asik — Ayu Ting Ting』での『モダンなアレンジメント』。『Goyang Inul』でのダンス動作と音響の『密接な関係』。
代表アーティスト
- Elvy Sukaesihインドネシア · 1968年〜
- Rhoma Iramaインドネシア · 1968年〜
- Inul Daratistaインドネシア · 2002年〜
- Ayu Ting Tingインドネシア · 2007年〜
- Melindaインドネシア · 2009年〜
代表曲
Begadang — Rhoma Irama (1973)
Mandi Madu — Elvy Sukaesih (1976)
Goyang Inul — Inul Daratista (2003)
Cinta Satu Malam — Melinda (2010)
Sik Asik — Ayu Ting Ting (2012)
日本との関係
日本でも東南アジア・ポップスへの関心層には認知されているが、ポップミュージック的には周辺的。ただしインドネシア系移民コミュニティ内での『文化的中心』として機能。
初めて聴くなら
『Begadang — Rhoma Irama』で『古典的なダンドゥット』を、『Sik Asik — Ayu Ting Ting』でモダン版を体験。
豆知識
ダンドゥットは『インドネシア国内での社会階級の音楽』でもあり、『都市部の労働者階級』と『ナイトライフ産業』に密接に結合している。つまり『音楽』と『ライフスタイル』が不可分。
同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル
インドネシア · 1968年前後 (±25年)
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