WorldMusic

ロック・メタル

ニャック・チェ

Nhạc Trẻ

サイゴン / ベトナム / 東南アジア · 1965〜1975年

別名: 若者の音楽 / Saigon rock

1960-70年代サイゴンの若者音楽。西洋ロックンロール/ポップの翻案。

どんな音か

エレキギターやオルガン、ドラムを擁したバンド編成で、欧米のロックンロールポップベトナム語に翻案して演奏する若者音楽。ツイストやゴーゴー、時にサイケデリックな響きも取り入れ、感傷的なニャック・ヴァンとは対照的に明るくモダンだ。1960-70年代サイゴンの都会の活気を映す。

生まれた背景

ベトナム戦争下、米軍駐留と西洋ポップカルチャーの流入を背景に、サイゴンの若者が英米のヒット曲を演奏・翻訳して生まれた。ファム・ズイらが翻案詞を手がけ、エルヴィス・フオンやタイン・ランが歌った。1975年のサイゴン陥落で本国の活動は途絶えたが、亡命先で受け継がれた。

聴きどころ

原曲が欧米のどの曲かを探りながら聴くと面白い。西洋ロックのビートに、ベトナム語の声調がどう乗るか、その違和感と心地よさの同居が聴きどころだ。

発展

ファム・ズイらがフォーク/ロックの翻案詞を手がけ、エルヴィス・フオンやタイン・ランらの歌手が活躍した。1975年のサイゴン陥落で本国の活動は途絶えたが、亡命先で継承され、後のV-popに直接つながった。

出来事

  • 1965年: 米軍本格駐留、西洋ポップの流入が加速。
  • 1971年: エルヴィス・フオン『Tôi Muốn』などが流行。
  • 1975年: サイゴン陥落で本国の活動が途絶。

派生・影響

ニャック・ハイゴアイ、現代V-pop。

音楽的特徴

楽器エレキギター、ドラム、オルガン、ベース、ボーカル

リズムロックンロール/ツイスト/ゴーゴーのビート、西洋ポップの和声

代表アーティスト

  • Elvis Phươngベトナム · 1962年〜
  • Thanh Lanベトナム · 1965年〜

代表曲

日本との関係

同時代の日本でも、GS(グループ・サウンズ)が西洋ロックを翻案して若者を熱狂させていた。サイゴンのニャック・チェはまさにベトナム版GSと言える存在で、時代の空気を共有する。

初めて聴くなら

エルヴィス・フオン『Tôi Muốn』(1971)が、西洋ロックの翻案ポップの典型として入りやすい。

豆知識

歌手エルヴィス・フオンの「エルヴィス」は、もちろんエルヴィス・プレスリーにあやかった芸名。当時の西洋ポップ崇拝の空気をそのまま体現している。

影響・派生で結ばれたジャンル

ニャック・チェを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

ニャック・チェ の系譜全体図(多段)を見る

同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

ベトナム · 1965年前後 (±25年)