モーラム
タイ東北部・ラオスの民間語り物・歌謡音楽。
まずはここから
ひとことで言うとタイ東北部・ラオスの民間語り物・歌謡音楽。
まずはこの曲からPornsak Songsaeng — Lam Phu Thai ▶ YouTube
代表的な人Pornsak Songsaeng
どんな音か
モーラム(หมอลำ)はタイ東北部イサーン地方とラオスにまたがる伝統的な語り歌で、ケーン(แคน、ラオス系の竹笙)の連続音をバックに、歌い手が即興で韻文を口走り続ける芸能だ。BPMは速い演目で140を超え、ケーンの「ブーン」と鳴り続けるドローン音、ピン(古典的な3弦リュート)、太鼓のシャッフルが土台を作る。歌い手の声は鼻にかかった高音で、息継ぎなしで韻を踏み続ける口数の多さが命だ。最近のモーラム・シンは電子化が進み、シンセベースとEDMキックの上で伝統的なケーンが鳴る、サイケな質感の音楽になっている。
このジャンルを特徴づける代表的なリズムパターン。再生ボタンでループ再生し、下のリズム譜で今どの拍が鳴っているかを確認できます。
聴きどころ
初めて聴くなら
代表アーティスト
- Pornsak Songsaeng
代表曲
- Pornsak Songsaeng — Lam Phu Thai (1990)
生まれた背景
音楽的特徴の詳細
楽器ケーン(笙)、ピン(三弦)、ポン・ラン(木琴)、太鼓、エレキ楽器
リズムラオ・モーラム特有の節、即興問答、4/4の踊り拍
発展
1970年代以降、エレクトリック楽器を取り入れたモーラム・シン(ヤング・モーラム)が誕生し、ジンタラ・プン・ティアプ・チャイヤパクなどスター歌手を輩出した。1990〜2000年代には政治社会的内容を持つ反体制ソングとしても機能した。
出来事
- 古代: ラオ族語り物として成立。
- 1969年: タイの東北イサーン地方で都市流行。
- 1980年代: 電化モーラム・ブーム。
- 2000年: モーラム反体制歌の社会的影響。
- 2014年: スーミ・ヘミングウェイによる海外コンピレーション。
派生・影響
タイの大衆音楽ルーク・トゥンとの相互影響、世界音楽市場での「タイ・モーラム・コンピレーション」リバイバル、現代タイ・インディー・ポップへの引用源となる。
日本との関係
豆知識
「หมอลำ(モーラム)」の「หมอ(モー)」は専門家、「ลำ(ラム)」は韻文の即興、つまり「即興詩の専門家」という意味だ。ラオスでも同じ芸能が「ラム(ลำ)」として存続しており、両国にまたがる文化圏になっている。
影響・派生で結ばれたジャンル
系譜図を見る
感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
モーラムが好きな人は、この6つも刺さる可能性が高いです。系譜図には出てこない、意外な隣人たち。
