ポップ

プレーン・プア・チウィット

Phleng Phuea Chiwit

タイ / 東南アジア · 1973年〜

別名: Songs for Life

1970年代のタイで成立した社会派フォーク・ロック。

どんな音か

プレーン・プア・チウィットは、タイ語で人生のための歌を意味する社会派フォーク・ロック。アコースティックギター、ロックバンド、民謡的な旋律に乗せて、農民、労働者、学生、政治、貧困を歌う。Carabaoの曲では、親しみやすいメロディと鋭い社会批評が同じ声で響く。

生まれた背景

1970年代のタイで、学生運動、民主化への期待、政治的弾圧の時代を背景に成立した。Caravanは初期の象徴で、アメリカ合衆国フォークロックの影響を受けつつ、タイの現実を歌った。1980年代にはCarabaoがより大衆的なロックとして広げた。

聴きどころ

歌詞のメッセージと、民謡的な親しみやすさの組み合わせを聴く。ギターはシンプルでも、声の節回しにタイ語のリズムがある。ロック色の強い曲では、サビが大きく、観客が一緒に歌える抗議歌のような力を持つ。

発展

1980年代にカラーバウのアルバム『マ・パオリン・ナム・チャー・パッブ』が大ヒットし、商業的にも成立した。1990年代以降は環境問題・労働問題なども取り上げ、タイ社会の良心的音楽として地位を確立した。

出来事

  • 1973年: 10月14日学生革命。
  • 1976年: タンマサート大学事件。
  • 1981年: カラーバウ結成。
  • 1984年: カラーバウ『メイド・イン・タイランド』大ヒット。
  • 2010年代: タクシン派・反タクシン派双方で運動歌として再活用。

派生・影響

タイの政治運動歌・抗議ソングの源流、現代タイ・インディー・ロックへの影響、タイ農村映画音楽の基盤となる。

音楽的特徴

楽器ギター、ベース、ドラム、ハーモニカ、笛、声

リズムフォーク・ロックの拍子、タイ伝統旋律の引用、社会的詞章

代表アーティスト

  • Caravanタイ · 1973年〜
  • Carabaoタイ · 1981年〜

代表曲

日本との関係

日本ではタイポップの中でも専門的なジャンルだが、アジアのプロテストソングや社会派ロックに関心がある人には重要である。タイの政治史や学生運動を知ると、曲の重みが分かりやすい。旅行先のBGMとして聞く軽いタイ歌謡とは別の顔を見せる。

初めて聴くなら

入口は「Made in タイ — Carabao (1984)」。国民的なヒットで、社会批評とロックの親しみやすさが分かる。初期の運動性を聴くなら「Khon Kab Khwai — Caravan (1975)」。Carabaoの物語性は「Bua Loi — Carabao (1986)」もよい。

豆知識

人生のための歌という名前は、娯楽よりも社会の現実を歌う姿勢を示している。とはいえ説教だけではなく、酒場や市場で歌える強いメロディを持った大衆音楽でもある。 タイ語の歌詞を理解すると、庶民の生活、政治への怒り、旅の感覚が強く出ており、フォークロック以上に社会の記録として聴ける。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1500年代1970年代プレーン・プア・チウィットプレーン・プア・チウィットモーラムモーラム凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
プレーン・プア・チウィットを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

タイ · 1973年前後 (±25年)

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