クワイト
1990年代の南アフリカで成立した、Houseを遅くしてラップを乗せた音楽。
まずはここから
ひとことで言うと1990年代の南アフリカで成立した、Houseを遅くしてラップを乗せた音楽。
まずはこの曲からBoom Shaka — It's About Time ▶ YouTube
代表的な人Boom Shaka
どんな音か
クワイトはハウス・ミュージックのBPMをおよそ100〜115まで落とし、その上にズールーやソト語などのスラングを混ぜた南アフリカ語のラップ、シャウト、チャントを乗せる。リズムの基本はキックとスネアだが、ハイハットが均等に刻まず、ところどころで抜けたり遅れたりしてグルーヴを作る。ベースラインはタフで、サブウーファーを意識したような重低音が下から全体を押し上げる。ヴォーカルは歌い上げるより語りかけるスタイルが多く、街の話し言葉がそのまま音楽に入ってくる。ソウェトのタウンシップの密集した部屋でカセットを爆音で流すことを前提にしたような、ダイナミクスの圧縮された音像が特徴。
このジャンルを特徴づける代表的なリズムパターン。再生ボタンでループ再生し、下のリズム譜で今どの拍が鳴っているかを確認できます。
聴きどころ
Boom Shaka「It's About Time」(1993)ではリズムの「遅さ」をまず体感してほしい。4つ打ちのキックが期待より少し遅れて来る感じが、クワイトのダンスフロアでの身体的グルーヴを作る。Mafikizolo「Ndihamba Nawe」(2003)ではコーラスラインの滑らかさとラップパートの口語性の落差が聴きどころ。ベースラインが常に前面に出ていることも意識すると、タウンシップのスピーカー文化が頭の中に見えてくる。
初めて聴くなら
タウンシップのエネルギーを感じたいならBoom Shaka「It's About Time」。メロディーも聴きたいならMafikizolo「Ndihamba Nawe」。どちらも夜のドライブや部屋でスピーカーを使って聴くと、ベースラインの存在感が全く変わる。
代表アーティスト
- Boom Shaka
- Arthur Mafokate
- Mafikizolo
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- Mgarimbe
代表曲
- Boom Shaka — It's About Time (1993)
- Mafikizolo — Ndihamba Nawe (2003)
- Mgarimbe — Sister Bethina (2005)
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- Arthur Mafokate — Kaffir (1995)
生まれた背景
1994年のアパルトヘイト終結後、ヨハネスブルクのタウンシップで生まれた世代が自分たちの音楽を作り始めた。解放の高揚感と、その後に続く経済的格差・失業・HIV問題という現実の両方が歌詞に流れ込んでいる。
日本との関係
豆知識
「クワイト」という名称の語源には諸説あり、アフリカーンス語で「お前はもう十分だ」を意味するスラング「kwaai」から来たという説と、タウンシップのギャング用語が転じたという説がある。クワイトが流行した1990年代後半、南アフリカのHIV感染率は世界最高水準に達しており、多くのアーティストがHIV/AIDSを題材にした曲を出した。
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その社会記録としての側面も、この音楽を語るうえで外せない。
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