伝統・民族

イングリッシュ・フォーク・リバイバル

English Folk Revival

イングランド / 西ヨーロッパ · 1900年〜

20世紀イングランドの伝統歌謡再興運動。

どんな音か

イングリッシュ・フォーク・リバイバルは、イングランドの伝統歌を収集し、歌い直し、ロックや現代のステージへ接続した流れ。Fairport Conventionではエレキギターと古いバラッドが結びつき、Steeleye Spanでは合唱とロックの力が民謡を明るく押し出す。

生まれた背景

20世紀初頭の民謡収集から始まり、1950〜60年代のフォーククラブ、左派運動、ロック世代の再解釈を経て広がった。Ewan MacCollのような歌手は労働者の歌を伝え、Fairport Conventionはフォークロックとして若い聴衆へ開いた。

聴きどころ

物語歌の歌詞と、旋律の古さを聴くとよい。殺人、恋愛、旅、労働の物語が淡々と歌われることも多い。ロック編成では、ドラムやエレキギターが入っても旋律の素朴さが残る。

発展

1950〜60年代にEwan MacCollを中心に第二次復興が興隆。Fairport ConventionやSteeleye Spanがロックと融合させた。21世紀もBellowheadら新世代が継承する。

出来事

  • 1903: Cecil Sharpがサマセットで歌を採集
  • 1932: English Folk Dance and Song Society設立
  • 1965: Fairport Convention結成
  • 1969: Liege & Lief発表

派生・影響

Folk Rock、Acid Folkの直接の母体。Progressive Folkにも影響。

音楽的特徴

楽器アコースティック・ギター、フィドル、コンサーティーナ、メロディオン

リズムバラッド調、モリス・ダンス舞踏、Wassail

代表アーティスト

  • Ewan MacCollスコットランド · 1932年〜1989
  • Fairport Conventionイングランド · 1967年〜
  • Steeleye Spanイングランド · 1969年〜

代表曲

日本との関係

日本ではブリティッシュ・フォーク、プログレ、トラッド好きの間で知られる。アイルランド音楽ほど一般的ではないが、Fairport Conventionは洋楽ロック史の中でも重要な存在として聴かれている。

初めて聴くなら

フォークロックの入口は「Matty Groves — Fairport Convention (1969)」。古い響きとポップさなら「Gaudete — Steeleye Span (1972)」。社会的な歌として「Dirty Old Town — Ewan MacColl (1949)」もよい。

豆知識

Revivalは復興という意味だが、昔の歌をそのまま戻したわけではない。録音、クラブ、ロックバンドの耳を通して、伝統は何度も作り直された。Fairport Conventionのようなバンドは、電気楽器で古いバラッドを演奏することで、保存と更新を同時に行った。

影響・派生で結ばれたジャンル

イングリッシュ・フォーク・リバイバルを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

イングリッシュ・フォーク・リバイバル の系譜全体図(多段)を見る

同じ時期・同じ地域で生まれた他のジャンル

イングランド · 1900年前後 (±25年)

ジャンル一覧へ戻る