インドネシア
Indonesia
東南アジア
インドネシアのSpotifyトップ5は、ほぼすべてが国内アーティストで占められている。ささやくような歌声で人気のNadhif Basalamah、詩的な作詞で知られるシンガーソングライターのSal Priadiら、宅録のような質感の国産インディーポップやバラードが上位を独占する。一方、東ジャワで生まれた「ダンドゥット・コプロ」(dangdut koplo)は、インドネシアの大衆歌謡ダンドゥットから派生したサブジャンルだ。ドラムを前面に押し出し、テンポを速めたこの音楽は、2026年に最も拡散した曲のひとつだとも言われる。配信では目立たないが、結婚式や街角の祝祭では主役だ——つまり、どのプラットフォームを見るかで「国民が聴く音楽」の姿はまるで変わる。
自国アーティストの人気曲
- Ifan Seventeen — Jangan Paksa Rindu - Beda / 恋しさを強いるな - 違う · 2025
Spotifyインドネシア首位(134万再生/日)。元バンドSeventeenのフロントマンIfanのソロ曲。失恋と忘却の難しさを歌う、深く沈むバラード。
- Nadhif Basalamah — Penjaga Hati / 心の番人 · 2023
新世代Z世代インディーアーティストの代表曲。彼女を「心の番人」として大切にする、優しいラブソング。
- Didi Kempot — Pamer Bojo / 嫁自慢 · 2016
故ディディ・ケンポット(『Lord of Broken Heart』)の代表曲、ジャワ語の失恋ソング。コプロアレンジで結婚式の定番として2026年も生き続ける。
若者世代が踊りながら泣く「sad bois」現象を生み出した。
海外アーティストの人気曲
世代・地域・経済による違い
都市部のZ世代女性のあいだでは、バラード系(Nadhif Basalamah、Sal Priadi)とK-popが人気を二分する。同じ都市部の若い男性は、国産のヒップホップやR&Bを好む。一方、地方・労働者層・年配層では、結婚式や地方祭事の定番であるダンドゥット・コプロが圧倒的だ。都市の専門職層と地方の労働者層がほとんど別の音楽を聴いており、経済階層がそのまま音楽の好みに重なる、際立った市場だといえる。
参考資料
インドネシアで生まれた音楽
- 伝統・民族ガムラン
- ロック・メタルインドネシアン・インディーポップ
- ポップダンドゥット
- 伝統・民族ダンドゥット・コプロ
- 伝統・民族チャンプルサリ
