ビデオゲーム音楽
ビデオゲームの音楽全般。1970年代末の業務用ピコピコ音から、現代のオーケストラ/電子楽曲まで含む大ジャンル。
どんな音か
生まれた背景
1972年のAtari『Pong』のシンプルな効果音から始まり、1980年のNamco『パックマン』のキャラクター音楽が「ゲーム音楽」を娯楽として確立した。1986年の『ドラクエ』(すぎやまこういち)、1987年の『ファイナルファンタジー』(植松伸夫)が日本ゲーム音楽の黄金期を開いた。1990年代に光田康典(『クロノ・トリガー』『クロノ・クロス』)、下村陽子(『キングダム ハーツ』)、近藤浩治(『マリオ』『ゼルダ』)らが世代を作った。2000年代以降は欧米でジェレミー・ソウル(『The Elder Scrolls』)、Martin O'Donnell(『Halo』)、Hans Zimmer(『COD: MW2』)らがオーケストラ志向の作曲家として加わった。現代は世界的なシンフォニック・コンサート・ツアー(『FF: Distant Worlds』、『ドラクエ・コンサート』、『The Legend of Zelda: 交響曲 of the Goddesses』)が定期開催される。
聴きどころ
「ループ」を意識する。ゲーム中の同じBGMが30分以上連続再生されても飽きないように、4〜32小節のループに無数の細かい工夫が施されている。インタラクティブ性: 戦闘中はBPMが上がる、レアアイテム取得で楽器が増える、ボス前で緊張感が高まるなど、ゲーム内状況とリンクした適応設計。
発展
1990年代CD-ROM時代に音源容量が拡大、2000年代以降は実オーケストラ録音が標準化。ジャンルとしての国際評価も上昇し、コンサート公演(『ドラクエ』『FF』『ゼルダ』)が世界的に行われている。
出来事
- 1978: 『Space Invaders』 / 1986: 『ドラゴンクエスト』 / 1987: 『FFI』 / 2007: 『塊魂』海外評価 / 2017: ゼルダ『Breath of the Wild』
派生・影響
Chiptune、JRPG Music、Anime/Game Music、Demoscene。
音楽的特徴
楽器PSG/FM音源、サンプラー、オーケストラ、シンセ
リズム可変、ループ構造、シネマティック
代表アーティスト
- すぎやまこういち
- 近藤浩治
- 植松伸夫
- 下村陽子
- 光田康典
代表曲
- Super Mario Bros. Theme — 近藤浩治 (1985)
- Zelda Main Theme — 近藤浩治 (1986)
- Chrono Trigger - Schala's Theme — 光田康典 (1995)
- Final Fantasy VII Main Theme — 植松伸夫 (1997)
- One-Winged Angel — 植松伸夫 (1997)
スーパーマリオブラザーズ 地上BGM — 近藤浩治 (1985)
日本との関係
初めて聴くなら
1曲だけ聴くなら、植松伸夫『Aerith's Theme(エアリスのテーマ)』(1997、『FF7』)。ゲーム音楽の感情表現の頂点。すぎやまこういち『序曲』(1986、『ドラクエ』)、光田康典『時の傷痕』(1995、『クロノ・トリガー』)、下村陽子『Dearly Beloved』(2002、『キングダム ハーツ』)、近藤浩治『大妖精のテーマ』(1998、『ゼルダ 時のオカリナ』)。
豆知識
すぎやまこういち(1931〜2021)は『ドラクエ』シリーズの全11作品(およびリメイク)で1曲も外注に頼らず、生涯で500曲以上のドラクエ音楽を作曲した。植松伸夫は『FF1』(1987)時点では普通の会社員で、夜間作曲。1996年の『FF7』までは事実上ゲーム音楽の専業ではなかった。
