エレクトロニック

トロピカル・ハウス

Tropical House

ノルウェー / 北欧 · 2013年〜

別名: Trop House

2010年代中盤に流行した、スティールドラムやマリンバを取り入れた緩やかなBPMのDeep House派生。

どんな音か

BPM 100〜115のディープハウス系。スティールドラム、マリンバ、サクソフォン(時々)、シンセ・パッド、シンセ・ベース、リムショット中心のドラム、女性ヴォーカル(時々)。「トロピカル」の名前の通り、夏のビーチ、リゾート、サンセットを音響化したような明るく穏やかな雰囲気。ヴォーカルが入る場合はメロディアスで歌い上げない。曲尺は3〜4分とラジオ向けの比較的短い構造。録音は低音控えめ、中音域の艶を強調。

生まれた背景

2013年頃、ノルウェーのKygo(クリスチャン・モンス)が、ディープハウスのテンポを下げてトロピカルな音色(スティールドラム、マリンバ)を加えたスタイルを発表。2014〜15年に世界的な大ブレイク、Kygo『Stole the Show』『Firestone』、Robin Schulz『Sugar』、Felix Jaehn『Cheerleader』(remix)、Lost Frequencies、Sam Feldtらが商業的頂点を作った。ジャスティン・ビーバー『What Do You Mean?』(2015)もトロピカル・ハウスの典型として大ヒット。2017〜18年以降は商業ピークを過ぎたが、現在もポップ・チャートに定期的に登場するフォーマット。

聴きどころ

スティールドラムやマリンバの「ピンピン」した木琴系の音色がメロディの中心。ベースとキックの絡みは控えめで、「踊らせる」より「聴かせる」設計。サビ前のブレイクダウンと、サビでのドロップ(ベースが入る瞬間)の構造はEDM共通だが、トロピカル・ハウスでは爆発感より「静かに開く」感覚。

発展

2014-16年に大流行し、Justin Bieber『Sorry』など主流ポップにも採用された。

出来事

  • 2014: Kygo『Firestone』 / 2015: Justin Bieber『Sorry』

派生・影響

Deep House、EDM Pop。

音楽的特徴

楽器シンセ、スティールドラム、マリンバ、DAW

リズム100-115 BPM、4つ打ち、メロディアスドロップ

代表アーティスト

  • Major Lazerアメリカ合衆国 · 2008年〜
  • Kygoノルウェー · 2013年〜

代表曲

日本との関係

Kygo、Felix Jaehn、Lost Frequenciesの来日公演はSummer Sonicやウルトラ・ジャパンで定番。日本のEDMリスナーには馴染み深い。tofubeats、PARKGOLF、Kicell、Nujabes周辺の柔らかい電子ポップとも親和性が高い。

初めて聴くなら

1曲だけ聴くなら、Kygo『Stole the Show』(feat. Parson James)(2015)。トロピカル・ハウスの代表的1曲。Robin Schulz『Sugar』(feat. フランスsco Yates)(2015)、Lost Frequencies『Are You with Me』(2014)、Justin Bieber『What Do You Mean?』(2015)。

豆知識

トロピカル・ハウス」という名前は、2013年にアメリカ合衆国のDJ Thomas Jack(オーストラリア人)が自身のミックスに付けたタイトルが定着したもの。Kygoはトロピカル・ハウスの「事実上の発明者」と呼ばれるが、本人はジャンル分類より「自分のスタイルを聴いてほしい」と発言している。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1980年代2010年代トロピカル・ハウストロピカル・ハウスディープハウスディープハウス凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
トロピカル・ハウスを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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ノルウェー · 2013年前後 (±25年)

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