ヒップホップ・R&B

マコッサ

Makossa

ドゥアラ / カメルーン / 中部アフリカ · 1955年〜

1950年代カメルーン・ドゥアラのバール音楽から発展し、都市的なホーン・ベース駆動の踊れるアフロ・ファンク・ジャンル。

どんな音か

マコッサは、カメルーンの港町ドゥアラから広がった、ベースとホーンが強い都市ダンス音楽。ファンクジャズ、アフリカン・リズムが混ざり、低音は弾み、サックスやブラスが明るく前へ出る。Manu Dibangoの「Soul マコッサ」は、掛け声とグルーヴが世界中のダンスフロアへ届いた代表曲である。

生まれた背景

1950年代のドゥアラのバーや都市文化から発展し、1970年代にManu Dibangoが国際的に知らしめた。カメルーンのローカルなリズムに、ジャズソウルファンク、ラテン音楽の要素が入り、アフロ・ファンクとしても聴かれる。都市の洗練と踊りの親しみやすさを持つ。

聴きどころ

ベースの跳ねとホーンの短いリフを聴く。リズムは軽快だが、グルーヴは腰にくる。歌や掛け声は意味より音の勢いとして機能することも多い。サックスが入ると、ジャズ由来の洗練が前に出る。

発展

1980年代にはサム・フォン、トト・ギロン、ジャン・ミシェル・ベゾがエレクトロ化を進め、フランスのCAMアフリカン・スタジオで洗練された。フェラ・クティのアフロビートとは異なる、より明るく踊り志向の中部アフリカン・ファンクとして定着した。

出来事

  • 1972: マニュ・ディバンゴ「ソウル・マコッサ」
  • 1982: 「ソウル・マコッサ」をマイケル・ジャクソンがサンプリング
  • 1989: サム・フォン『M'a Ma Africa』
  • 2009: マニュ・ディバンゴvs.ジャクソン著作権訴訟

派生・影響

ハイライフ、米ファンク、ディスコ、ハウスと相互影響。マイケル・ジャクソン「ワナ・ビー・スタートゥ・サムシン」のフックは「ソウル・マコッサ」由来。

音楽的特徴

楽器ホーンセクション、エレキギター、ベース、ドラム、声

リズム強い4/4、ベース駆動、ホーン・リフ

代表アーティスト

  • Manu Dibangoカメルーン · 1956年〜2020

代表曲

日本との関係

日本ではManu Dibangoの「Soul マコッサ」がレアグルーヴ、アフロ・ファンク、DJ文化の文脈で知られている。カメルーン音楽全体の知名度は高くないが、ファンク好きには入りやすい。サンプリング史を追う人にも重要な曲がある。

初めて聴くなら

入口は「Soul マコッサ — Manu Dibango (1972)」。マコッサの国際的な象徴である。さらにファンク色を聴くなら「Big Blow — Manu Dibango (1976)」。より広いアフリカン・ポップの感覚は「Wakafrika — Manu Dibango (1994)」もよい。

豆知識

Soul マコッサの掛け声は、後のポップヒップホップで引用・参照されてきた。マコッサはカメルーンの都市音楽でありながら、グローバルなダンス音楽の語彙にも入り込んだ。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1920年代1950年代1980年代マコッサマコッサハイライフハイライフビクトゥシビクトゥシ凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
マコッサを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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