イスラエル宗教ポップ
1970年代以降のイスラエルで成立した、ユダヤ教宗教歌詞をポップ・ロック語法で歌う商業ジャンル。
どんな音か
イスラエル宗教ポップは、ユダヤ教の祈り、聖句、宗教的な思いを、ポップ、ロック、フォークの語法で歌う音楽。アコースティックギターやピアノの親しみやすい伴奏に、ヘブライ語の歌詞が乗る。Shlomo Carlebachの歌は共同体で歌える素朴さがあり、Ishay Riboは現代的なポップ制作で信仰と個人の感情を結びつける。
生まれた背景
聴きどころ
ヘブライ語の言葉のアクセントと、会衆で歌いやすい旋律を聴くとよい。ロック的なビートが入っても、歌詞は祈りや帰還、安息日、悔い改めと結びつく。サビで大きく開く曲では、個人の歌が共同体の歌へ変わる。
発展
1990年代の宗教派音楽専門レーベル発展、2000年代のメシアン的歌手アリエル・ザカイ、2010年代のイシャイ・リボ・メシアの世俗チャート進出を経て、現代イスラエル・メインストリーム音楽の重要な一翼を成すに至った。
出来事
- 1959: シェロモ・カルレバッハ初録音
- 1967: 六日戦争後の宗教覚醒
- 2014: イシャイ・リボ『Lashuv Habayta』、世俗チャート上位
派生・影響
クレズマー復興、現代Piyut運動、世界的ユダヤ・ポピュラー音楽(米マッティ・キャスパー、フランス・グラディアらと相互影響)に連続する。
音楽的特徴
楽器ヴォーカル、ギター、キーボード、ドラム、ベース、ストリングス
リズムポップ/ロック拍節、ヘブライ典礼テキスト、ハシディック・モード
代表アーティスト
- Shlomo Carlebach
- Ishay Ribo
代表曲
- Esa Einai — Shlomo Carlebach (1970)
Lecha Dodi — Shlomo Carlebach (1965)
Lashuv Habayta — Ishay Ribo (2014)
Tochechet Megilat Esther — Ishay Ribo (2018)
Seder HaAvodah — Ishay Ribo (2019)
日本との関係
初めて聴くなら
現代的な入口は「Lashuv Habayta — Ishay Ribo (2014)」。宗教的な物語性を深く聴くなら「Seder HaAvodah — Ishay Ribo (2019)」。共同体で歌われる旋律の源流として「Lecha Dodi — Shlomo Carlebach (1965)」もよい。
