ミズラヒ・ポップ
イエメン・モロッコ・イラク系ユダヤ人の音楽伝統に根差したヘブライ語ポップ。1980年代まで「カセット音楽」と蔑まれたが、2010年代以降にイスラエル主流に。
まずはここから
ひとことで言うとイエメン・モロッコ・イラク系ユダヤ人の音楽伝統に根差したヘブライ語ポップ。1980年代まで「カセット音楽」と蔑まれたが、2010年代以降にイスラエル主流に。
まずはこの曲からSarit Hadad — כאן ▶ YouTube
代表的な人Sarit Hadad
どんな音か
ヘブライ語のボーカルに、ウード(中東のリュート)、ダルブッカ、カヌーン(72弦の箱型琴)の音色が絡む。コード進行は西洋ポップだが、メロディのうねりは中東音楽のマカーム(旋法)由来で、四分音に近い微細な音程の揺れがしばしば顔を出す。ドラムは現代的なポップビートだが、ハイハットの代わりにダルブッカの細かい連打が入ることが多い。歌い方は喉を強く震わせる装飾的な歌唱で、サビでは一気に張り上げる。
聴きどころ
初めて聴くなら
Omer Adam『Tel Aviv』、これは比較的西欧ポップに近いので入りやすい。次にEyal Golan『Yom Holedet』、結婚式や祝祭で必ずかかる定番。三曲目はSarit Hadadの古典『Light a Candle』、ユーロビジョンで歌われた一曲で、彼女のメリスマがミズラヒ歌唱の真髄を示している。週末の昼下がり、地中海料理を作りながら台所で流すのが似合う。
代表アーティスト
- Sarit Hadad
- Eyal Golan
- Peer Tasi
もっと見る(あと3件)
- Omer Adam
- Static & Ben El Tavori
- Netta Barzilai
代表曲
- Sarit Hadad — כאן (2002)
- Omer Adam — תל אביב (2017)
- Eyal Golan — יום הולדת (2010)
生まれた背景
ミズラヒとは「東方の」を意味するヘブライ語で、イエメン、モロッコ、イラク、イラン、リビアなどアラブ・イスラム圏から1950年代にイスラエルへ移住してきたユダヤ人を指す。彼らは建国期のイスラエル社会では二級市民扱いされ、その音楽もテレビ・ラジオから締め出された。
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1970〜80年代、テルアビブ南部やバスターミナルの周辺でカセットテープが手売りされ、「カセット音楽」「中央バスステーションの音楽」と蔑称された。それが2000年代以降に完全に逆転し、いまやイスラエル・ポップ全体の主流になった。
日本との関係
豆知識
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