ファンキ・BH
2010年代にブラジル・ベロオリゾンテ周辺で発展した、ファンキ・カリオカの北東部分派。よりシンプルで歌メロ重視のスタイル。
まずはここから
ひとことで言うと2010年代にブラジル・ベロオリゾンテ周辺で発展した、ファンキ・カリオカの北東部分派。よりシンプルで歌メロ重視のスタイル。
まずはこの曲からMC Marcinho — Garota Nota 100 ▶ YouTube
代表的な人MC Marcinho
どんな音か
ファンキ・BHの「BH」はBelo Horizonte(ベロオリゾンテ)の略で、ブラジル第3の都市ミナスジェライス州の州都を指す。リオデジャネイロ発のファンキ・カリオカから派生しているが、音の作りは異なる——キックの重さよりも歌のメロディラインを前面に出し、比較的テンポをゆっくり(90〜110BPM)に落としている。ボーカルはMC(ラッパーではなく歌い手としてのMC)が主役で、サビの単純さと覚えやすさを重視する。MC Pedrinho(ペドリーニョ)の曲は10代後半から20代前半の若いリスナーに向けて作られており、歌詞は恋愛や夜遊びを中心とした日常語で書かれている。電子的なシンセベースが低音域を支え、タンボリン(ブラジルのパンデイロに似た小型タンバリン)の刻みがリズムの骨格を作る。
聴きどころ
MC Pedrinho「Olha a Explosão」(2015)は歌メロ重視の構造がよく分かる曲で、サビの反復がどれだけシンプルに設計されているかを意識しながら聴くといい。リオのファンキと聴き比べると、BHスタイルのほうがビートの攻撃性が低く、ポップスとファンキの中間に位置していることが感じ取れる。MC Marcinho(マルシーニョ)の「Garota Nota 100」(1996)は時代は古いがファンキ全般の起源を確認できる一曲。
初めて聴くなら
MC Pedrinho「Olha a Explosão」(2015)が入門として最適。仲間と騒ぐ場面や夏の外出時に合う。MC Marcinho「Garota Nota 100」(1996)はやや古い録音だが、ファンキ全体のルーツを感じ取れる。
代表アーティスト
- MC Marcinho
- MC Pedrinho
代表曲
- MC Marcinho — Garota Nota 100 (1996)
- MC Marcinho — Glamurosa (1996)
- MC Pedrinho — Não Para (2014)
もっと見る(あと4件)
- MC Pedrinho — Olha a Explosão (2015)
- MC Pedrinho — Largadinho (2016)
- MC Pedrinho — Sapeca (2017)
- MC Marcinho — Rap do Negão (1998)
生まれた背景
2010年代初頭、ブラジルではSNSとスマートフォンの普及によってファンキが地方に分散・変容した。リオ発のバイレ・ファンキはポルノフォンクや政治的に過激な歌詞の問題で規制の対象になる一方、ベロオリゾンテでは地元のMCたちが聴きやすく商業的なスタイルを独自に発展させた。
続きを読む
MC Pedrinho(本名Pedro Henrique)は10代でこのシーンから頭角を現し、YouTubeの再生数で全国規模の認知を得た。BHのスタイルは後にサンパウロやマナウスにも飛び火し、ファンキの地域多様化の一例として音楽ジャーナリズムに取り上げられるようになった。
音楽的特徴の詳細
楽器ドラムマシン、シンセ、サンプラー
リズム130BPM前後、メロディアスなコーラス
日本との関係
豆知識
ファンキ・BHは「funk melody」とも呼ばれることがあり、リオ勢からは「本物のファンキじゃない」と言われることもある。ただし再生数や若いリスナーへのリーチという点では2010年代中盤にリオを追い越す数字を叩き出しており、「本場論争」とは別の次元で市場を作った。
影響・派生で結ばれたジャンル
系譜図を見る
感触が近い系譜も地域も違うのに、聴くと通じるジャンル
ファンキ・BHが好きな人は、この6つも刺さる可能性が高いです。系譜図には出てこない、意外な隣人たち。
関連ジャンルを探す
- ラテン・カリブセルタネージョ・ウニヴェルシタリオ
- ラテン・カリブファンキ150
- ラテン・カリブピセイロ
- ラテン・カリブファンキMTG
- 伝統・民族テクノブレガ
- ポップアシェ・ミュージック
