ラテン・カリブ

フレヴォ

Frevo

レシフェ / ブラジル / 南米 · 1907年〜

ブラジル北東部ペルナンブーコ州レシフェのカーニバルで踊られる、超高速の管楽器駆動ダンス音楽。

どんな音か

ブラジル北東部レシフェ(ペルナンブーコ州)のカーニバル音楽。BPM 130〜180の超高速2/4拍子。トランペット、サックス、トロンボーン、テューバなどブラス・バンドの編成、打楽器(タンボリン、スルド、カイシャ)、エレキ・ギター時々、シンセ。歌は無いことも多く、純粋な器楽行進曲として演奏される。歌付きの場合はポルトガル語、テーマはカーニバル、自己肯定、街の祭。リズムは行進曲とサンバの中間で、踊り手は「フレヴォ・ブール(傘踊り)」を踊る。

生まれた背景

19世紀末のレシフェのカーニバルで、軍楽隊の行進曲(「マルシュ」)とアフリカ系コミュニティのリズム感覚が融合して成立。当初は労働者階級・元奴隷層のカーニバル音楽だった。20世紀前半にBeleza、Capiba、Lula Côrtes、Levino Ferreiraらが定型化。1980年代にAlceu Valença、Lenine、Antonio Nóbregaらが「現代フレヴォ」として更新。2012年にユネスコ無形文化遺産に登録。現在もレシフェ・カーニバル(2月)の中心音楽。

聴きどころ

ブラスバンドの「パパパパー」(高音トランペット)と「ボーボーボー」(低音テューバ)の激しい掛け合い。BPMが180近い超高速の中で、メロディが複雑に動く驚きの軽快さ。ダンスは「フレヴォ・ブール(傘)」と呼ばれる小さな傘を持って踊る独特のスタイル。

発展

1907年に「フレヴォ」名称が確立し、20世紀後半のレヴィノ・フェレイラ、フォロ・デ・スペシャイス、スペック・ジ・フレヴォが世代を作った。2012年にユネスコ無形文化遺産登録。

出来事

  • 1907: 「フレヴォ」名称確立
  • 1930: 商業録音化
  • 1985: ペルナンブーコ州芸術文化政策
  • 2012: ユネスコ無形文化遺産登録

派生・影響

マラカトゥ、サンバ、ブラジル・ジャズと交差。

音楽的特徴

楽器クラリネット、サックス、トロンボーン、トランペット、スネア、ベース

リズム超高速2/4軍楽隊行進、傘踊り、曲芸ステップ

代表アーティスト

  • Alceu Valençaブラジル · 1972年〜
  • Lenineブラジル · 1980年〜
  • Spok Frevo Orquestraブラジル · 2003年〜

代表曲

日本との関係

日本でのフレヴォシーンは限定的だが、レシフェのカーニバルは日本の旅行ガイドでも知られている。Lisa Ono、小野リサらブラジル音楽の日本人プレイヤーが取り上げることがある。

初めて聴くなら

古典なら、Capiba『フレヴォ de Capiba』。フレヴォBig Bandの代表的サウンド。Alceu Valença『Anunciação』(1983)、Antonio Nóbrega『O Marco do Meio do Mundo』。レシフェ・カーニバル(毎年2月)を映像で観るのが本来のフォーマット。

豆知識

フレヴォ」の語源はポルトガル語の「ferver(沸騰する)」が訛ったもの。リズムが「沸騰する熱気」のように激しいことから付いた名前。レシフェ・カーニバルはリオ・カーニバル(リオデジャネイロ)、サルバドール・カーニバル(バイーア州)と並ぶブラジル三大カーニバルの一つで、フレヴォがその中心音楽。

影響・派生で結ばれたジャンル

ジャンル関係図1700年代1900年代フレヴォフレヴォマラカトゥマラカトゥ凡例派生影響同系統
凡例
派生影響同系統
フレヴォを中心とした近傍図。中心と直接結ばれるエッジが強調表示されます。

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ブラジル · 1907年前後 (±25年)

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