トゥー・トーン
パンクの勢いでジャマイカ・スカを蘇らせた、反人種差別の英国スカ・リバイバル。
どんな音か
ジャマイカの古いスカを、パンクの速さと荒々しさで蘇らせた音楽。裏拍を刻むギターのカッティング、跳ねるベース、勢いのあるホーンが踊らせる。白と黒の市松模様をシンボルに、白人と黒人が同じバンドで演奏する多人種的な姿勢が音にもメッセージにも刻まれている。陽気でありながら、社会への怒りと連帯がにじむ。
生まれた背景
聴きどころ
拍の表ではなく裏で鳴るギターの「チャッ」というカッティングが踊りの推進力。性急なパンクのテンポと、スカ本来の跳ねるアップビートが同居する感覚を味わってほしい。歌詞には反人種差別や失業など社会的な主題が多い。
発展
1979〜81年に英国チャートを席巻し、若者文化として大きな影響を残した。ザ・スペシャルズの『Ghost Town』は荒廃した都市を歌い時代の空気を捉えた。
出来事
- 1979年: 2 Toneレーベル設立、マッドネス『One Step Beyond』登場。
- 1979年: ザ・セレクター『On My Radio』がヒット。
- 1981年: ザ・スペシャルズ『Ghost Town』が英国1位、運動の頂点を象徴。
派生・影響
後年の米国の第3波スカや世界各地のスカ・パンクに道を開いた、スカ復興の重要な結節点となった。
音楽的特徴
楽器エレキギター、ベース、ドラム、ホーンセクション、オルガン
リズム裏拍を強調するスカのカッティング、パンク由来の速いテンポ、跳ねるアップビート
代表アーティスト
- Madness
- The Specials
- The Selecter
代表曲
- On My Radio — The Selecter (1979)
- One Step Beyond — Madness (1979)
- Ghost Town — The Specials (1981)
日本との関係
初めて聴くなら
ザ・スペシャルズ『Ghost Town』(1981)は荒廃した街を描いた時代の名曲。陽気な側を知るならマッドネス『One Step Beyond』(1979)を。
豆知識
『Ghost Town』がイギリス1位を獲得したのは、まさに各地で暴動が起きていた1981年の夏で、歌の内容が現実と恐ろしく一致したことで時代を象徴する曲となった。
